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映画のコトやら何やら綴りませう
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ダリオ・アルジェントと並び称される(そうでもないか?)イタリアンホラーの大家と言えばルチオ・フルチです。もっともアルジェントの所謂殺人美学とは対照的に、ひたすらグロテスクで情け容赦の無い極悪な描写で好事家を喜ばせた方であります。「サンゲリア」(1979)によって日本でも話題になり、その後「ビヨンド」(1980)「地獄の門」(1980)等がビデオで発売されたことにより着実にファンを増やしたものでした。しかしフルチの本質はこうした'80年代に次々と撮ったゾンビ物ではなく、ジャーロ(イタリア的サスペンス映画、犯罪映画と言ったところか)に有りという声もマニアの方から聞こえてきます。
と言うわけで本作、一週間ほど前に鑑賞しようとしたのですが、2人目の犠牲者が股間に割れた酒瓶突っ込まれて悶絶死したあたりで中断。さすがに少々気分悪くなったんですよ。私基本的にこの手の生々しい殺人鬼系サスペンスホラーは得意じゃないもんで。改めて今回最後までの鑑賞となりました。

「ザ・リッパー」(1982)
THE NEW YORK RIPPER

ニューヨークで女性の全身を切り裂く残虐な連続殺人事件が発生。警察は心理学者の協力を得て必死の捜査を続けるが、それをあざ笑うかのように犯人は次々と犯行を重ね、ついには担当警部の馴染みの娼婦までが惨殺されてしまった。容疑者として浮かび上がった三本指の男まで殺され事件が混迷の色を増していく中、警部は過去に唯一生き残ることのできた女性が再び犯人に襲われるのではないかと考えるのだが・・・。

腐った人間の手首の大アップと、そこにかぶる安い刑事ドラマのようなテーマ曲。この悪趣味で不快なオープニングから実に快調に飛ばしてます。どうしてこんな絵づらが考えつくのかはっきり言って監督の頭は大丈夫かと心配にもなりますが、しかしそれがフルチ。
お話の方はB級刑事サスペンスなんかで実にありがちなものなんですが、実はそこのところはどうでもよくてフルチにとっての腕の見せ所はひたすらグロテスクで情け容赦の無い極悪な殺人描写ということになりますね。白昼ナイフで切り刻まれる女性、割れた酒瓶を股間に突き立ててグリグリこね回す等々。エロとグロのテンポも良し。そして最大の見せ場は(フルチ映画でいつも殺され役の)ダニエラ・ドリア扮する娼婦がカミソリによって全身を切り裂かれ、乳首を縦切りにされ、ついには顔面ごと眼球まで縦切りという壮絶な殺人描写。このダニエラ・ドリアが本作に登場する中でも最も可愛い女性なだけに、なおさらにその悲惨さ悪趣味さが際だちます。

物語の終盤は意外な犯人の正体が明かされてビックリ、といきたいところなんですが、そこに至るまでの伏線立てがなっていないので驚くには至らず。その代わりと言ってはなんですが、事件には一人の幼い少女が絡んでいて、その少女の描写がまた情け容赦がないのですよ。まるっきり救われないラストは、見終わった後は劇鬱になること必至であります。
「ビヨンド」(1980)や「地獄の門」(1980)のような「なにがなんだかわけがわからない、ストーリーが理解できない」系のフルチ作品に慣れ親しんでいる人からすると理に落ちすぎで薄っぺらいと見られるかもしれませんが、本作は(まぁ色々とヒドい映画なのは確かですが)随所にフルチ節が炸裂するなかなかの快作かと思います。悪趣味なエログロ猟奇映画好きなら見て損は無し。観客の見たい物を見せるのが監督の仕事であり、お前らの見たいのはコレだろう!とひたすらに血と内臓と猟奇描写に邁進する、これは自ら職人を自認するフルチならではの逸品ではありました。

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