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映画のコトやら何やら綴りませう
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さて、本日の木曜洋画劇場にてリメイク版「オーメン」(2006)を見ました。初見。

「オーメン」(2006)
THE OMEN


そもそもオリジナルの「オーメン」(1976)は名匠リチャード・ドナー監督の骨太な演出がかっちり決まり、役者音楽等その他の要素も高いレベルで揃えた傑作。ただ見終わった後に激鬱になるのでなかなか見返せないのが難なのですが。そんなわけでこのリメイク版もなかなか良い出来とは聞きつつ結局今まで見過ごしてきたわけですが、まぁTVでやるなら一辺くらい見ておくか、と。
結論としては・・・一本の映画としてはまずまず良い出来。しかしリメイク版としてオリジナルと比べるなら、あらゆる要素において劣化コピー。リメイク映画にはありがちですが、オリジナルの出来が良すぎると辛いやね。
脚本はほぼオリジナルに準拠。つか同じ人なんですけど、リメイク用に本人が書き直したのかな? しかしここまで同じ内容だと監督のジョン・ムーアさんとしてはつまらないのではないか。しかもオリジナルのドナー監督の力量とはっきり比較されてしまうのはお気の毒。まぁそんな負け試合の中で頑張った演出であったとは思います。
キャストも、オリジナルの大使夫妻グレゴリー・ペックとリー・レミックが素晴らしすぎたこともあって激しく見劣り。リーヴ・シュレイバーは良い役者さんとは思うんですけど、相手が悪すぎでした。ただベイロック夫人に扮したミア・ファローの熱演は見物。撮影当時61歳くらいですか、見えねぇ。「ローズマリーの赤ちゃん」(1968)、懐かしいですな。
今回一番のガッカリポイントは音楽ですかね。マルコ・ベルトラミさんの音楽は緊張感が無く・・・て言うかこれもオリジナル版でのジェリー・ゴールドスミスの音楽があまりに素晴らしすぎ(「オーメン」でアカデミー作曲賞受賞)なんで勝負にならないというところ。神父が串刺しになるまでのシークエンスなど、オリジナルでの緊張感溢れまくる画面と比べて音楽一つでこれほどまでに受ける印象が変わってしまうかと驚きでもあります。

つーわけで、まぁ今回に限らず名作のリメイクってのはスタッフ・キャストの頑張りにもかかわらず、たいていの場合むくわれない結果に終わってしまうのはどうにもお気の毒と言いますか。なんか一本の映画に掛けた労力を思うと、勿体ないなぁって思ってしまうのでした。

放送記録:2008年11月27日PM9:00~10:54TV大阪「木曜洋画劇場」
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と言うわけで、皆さんご存じの通りダリオ・アルジェント監督の「サスペリア」(1977)「インフェルノ」(1980)に続く魔女三部作完結編「MOTHER OF TEARS(涙の母)」(2007)の日本劇場公開がようやく決定したわけですが、まぁ日本公開まで随分と時間がかかったもんですね。で、オフィシャルHPも出来たみたいです。

・OHP
http://www.suspiria3.com/


つっても見てのとおり、まだ何の情報も無いですけどね。
それにしても「サスペリア・テルザ 最後の魔女」っていう邦題はいかがなもんですかね。何も知らずにタイトルだけ見ると、昔流行った「サスペリア」のタイトルだけパクったパチモン映画かと思っちゃうよ。「サスペリア・テルザ」って何のことかって思われちゃうだろーし。アルジェント人気の落ちてしまった今の日本ではかつてのヒット作のシリーズ物ってことくらいしか売りが無いので「サスペリア」をタイトルに付けたいのもわかりますが、せめて「マザー・オブ・ティアーズ/サスペリアpart3」くらいのタイトルが良かったかなぁ。ただかつて配給の東宝東和がシリーズと関係ない(しかも「サスペリア」より古い)アルジェント監督作「PROFONDO ROSSO」(1975)に「サスペリアpart2」なんて邦題付けて公開しちゃったんで紛らわしくなっちゃうんですよねぇ。

それはそれとして、来春公開予定の渋谷シアターNって劇場は確か単館系のミニシアターでしたかね? となると大阪でもまともな劇場での公開は望めそうにないので・・・正直こんなことなら劇場公開決まらなければ良かったなぁとか思ったり。こちらとしてはもうすっかり公開は無いものとしてDVDの発売を心待ちにしていたのですが、しかし劇場公開のおかげでDVDは当分先になってしまったわけでして・・・鑑賞できるのは来年夏くらいかなぁ・・・。
それにしてもこの寂しい状況、80年代あたりまでのアルジェントブームが嘘のようですなぁ。
今日はまた暑かったですねぇ。耐えきれず、ついにこの夏初めてクーラーを起動してしまいました。ああ快適だ。でも電気代が怖いからなるべく我慢。

で、そんな暑い日に暑い国から熱いアクション映画がやってきた! テレ東的に言うなら「呼ばれて飛び出てトニー・ジャー!」であります。

「マッハ!!!!」(2003)
ONG-BAK


タイの田舎の貧しい村。村人たちの心の支えだった仏像の首が密輸団の一味によって盗まれてしまった。テラの僧侶によって育てられムエタイを習得した孤児のティンは村人の期待を一身に背負い、首を取り戻すためにバンコクへと向かうのだった。

まー映画自体はそんなに面白くないのですけどね。実にオーソドックスなお話。
しかし本作の主題はいかに数々のスーパーアクションを見せるかってことなんで、あえてストーリーを単純明快にしたのはある意味必然。ずっと昔の香港アクション映画を思い起こさせますね。
つーわけで主演トニー・ジャーのキレのあるアクションは見応え十分。それだけで満足満足な一本なのでした。

放送記録:2008年07月17日PM9:00~10:54TV大阪「木曜洋画劇場」
古今東西クモが襲ってくる映画っていうのは山ほどありますな。もちろん他の昆虫やら生き物が襲ってくる映画も多々あるわけですが、何故だかクモが一番人気。やっぱり絵になるんですかな。それにゴキブリやミミズなんかほどは見ていて気持ち悪くもないし。

てことで今日の木曜洋画劇場に「絶叫なみだ目!」のコピーも勇ましく登場。

「スパイダー パニック!」(2002)
EIGHT LEGGED FREAKS


かつては金山で賑わっていたが、現在は寂れる一方の田舎町。郊外のクモ牧場で飼育されていた大量のクモが産業廃棄物の影響で次々巨大化し、町に押し寄せたからさあ大変。

いやいや、これほどの作品が今まで地上波で放送されなかったとは勿体ない。B級モンスターパニックの秀作と申せましょう。
産業廃棄物の影響でクモが巨大化、巨大グモの大群が田舎の町を襲うってプロットはまさに懐かしのモンスター映画。そこに多種多様な映画を彷彿とさせるネタを挟み込み、オタク心をくすぐる脚本も快調。随所のギャグも楽しく、大量に死人が出て悲惨なお話なのにいつの間にか爆笑しながら見ているという、まぁある意味悪趣味な映画ではありますが、楽しいから良し。実際過去の同種作品をよく研究していると思いますよ。最初に事態に気付いた少年が、どうせ誰も信じてくれないしって最初から通報を諦め気味なのがいと可笑し。

この映画、制作がローランド・エメリッヒだということばかりがクローズアップされるきらいがありますが、オタク的には監督のエロリー・エルカイェムに注目したいところ。この監督さんが本作の次に撮ったのが「バタリアン4」(2005)「バタリアン5」(2005)でありまして、あの傑作「バタリアン」(1985)の名をメタメタに汚したってことで心あるゾンビファンから袋だたきにあってたりするわけです。いやホントに、「バタリアン4」のgdgdぶりから見ると本作「スパイダー パニック!」は奇跡のように良い出来ではあります。「トレマーズ」のようなB級モンスター映画の傑作には及ばないものの、イマイチ身のない巨大クモ映画群の中の快作と言えましょう。

放送記録:2008年07月10日PM9:00~10:54TV大阪「木曜洋画劇場」
「相棒-劇場版-」と同日に観たんですけどね、続けざまに東映制作の刑事アクションを2本も観てしまうとはなぁ(笑)。

「劇場版 仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事(デカ)」(2008)

電ライナーのパスが何者かに奪われ、奪還のためにオーナーは急遽デンライナー署を立ち上げて良太郎たちに捜査を命じた。一方パスを奪ったイマジンのネガタロスはファンガイアと手を組み、さらに人間の凶悪犯も仲間に引き入れて強大な悪の組織を作り上げようとしていた。強引な捜査の結果悪の組織にたどり着いたデンライナー署の捜査員たちだが、黒い電王に変身したネガタロスの前に危機に陥る。その時、電王の救援に駆けつけたのは新ライダーキバであった。

というわけで昨年夏の「劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!」(2007)に続いての劇場版第2弾。2本目の映画が作られるとは「電王」の人気の程が伺えますね。TVシリーズの裏エピソードとして作られていた前作「劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!」に対して、すでにTVの放送が終わっていることもあって今回は単独のオリジナルエピソード。しかも電王の危機に新仮面ライダーが颯爽と駆けつけるあたり、往年のマジンガーZの危機にグレートマジンガーが駆けつける「 マジンガーZ対暗黒大将軍」 (1974)やデビルマンと協力して戦う「マジンガーZ対デビルマン」(1973)なんかを思い出します。実に東映まんが祭り的といいますか、ハチャメチャなドラマも併せてこのお祭り騒ぎな内容が楽しいのですよ。

ストーリーは有って無きがごとしで、強引かつ行き当たりばったりな捜査であっさりと敵の本拠にたどり着くあたりバカバカしいものですが、随所で観客を楽しませようとしている脚本演出は決して悪くなし。まぁ中には寒いネタもあったりしますが、子供向けコメディ映画としては上々の出来でありましょう。そしてクライマックスのアクションシーンもなかなかに見応えあり。キバの出番はわずかですが、あくまで「電王」人気にあやかった映画企画ですし、またこの少しばかり出し惜しみするところが「仮面ライダー キバ」TVシリーズのCMになって美味しいわけですねぇ。

とにもかくにも出来の良いお祭り映画。こういうのは気楽に笑って観られるのがいいわけで、本作はそこらへん良く判ってるなぁって思いましたよ。


大阪梅田ブルク7 シアター3にて鑑賞
本年のGW最大のヒット作。ここんとこ邦画は東宝の一人勝ちみたいな状況が続いていたので、東映作品のヒットは業界全体の活気に繋がるといいなぁ。

「相棒-劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン」(2008)

警視庁特命係の二人、杉下と亀山は頻発する殺人がネットの処刑リストを元にした連続殺人事件と見抜く。ネットを通じて杉下にチェスの勝負を挑んでくる犯人。その勝負に残されたヒントから、杉下は犯人の狙いが東京ビッグシティマラソンに集まる十数万人を対象にしたテロだと気付いた。奔走する二人。そして犯人の真の狙いは。


殺人事件から連続殺人事件、大規模マラソン大会へのテロ、そして・・・と犯人の目標が明からなる度に徐々にスケールアップしていく展開は派手で良い感じ。劇場版ってことでいろいろと気張ってショーアップしようと頑張っているのもわかるわけですが、しかし作品全体としては結局TVドラマの2時間スペシャル版の枠内に収まってしまった感じ。良くも悪くもTVドラマの映画版という感じでしょうか。
チェス盤と地図を重ね合わせるアイデアは面白いものの、アイデア先行でドラマの中で生かし切れず。そもそも犯人の目的がアレだったならば、それまでの展開があまりにも持って回ったやり方ではないか。犯人像と犯行の手口の印象があまりに乖離しすぎているのではないか。何故犯人はそのような行動を取るのか、観ている間常に疑問がつきまとう困ったところ。犯人が愉快犯であるならともかくねぇ。ここらへん、アイデアをとにかく詰め込みたいという意識が先行しすぎて脚本の詰めが足りなかったという印象。裏で糸を引いていた真犯人が別にいたのではないか、○○がそうではないかという見方も出来ないことはないのですが、そちら説なら余計に納得できないストーリーになりそうです。
エキストラを大量に集めた東京マラソンのシーンも、本来なら映画の最大の見せ場でありスペクタクルシーンになり得るのに、しかしまったく生かされてなかったのは実に勿体ない。ここらへんハリウッド映画ならめいっぱい映像演出に利用するんでしょうけどね。
ついでながら、犯人逮捕後の(泣かせの)エピローグが長い。とにかく長い。ここら辺も2時間サスペンスぽく見せてしまう要因のような。

2時間弱の上映時間は退屈することもなく、そこは良いところ。全体としてそれなりに金もかかっているし映画らしいスケールの大きな話を作ろうとしたことも見て取れ、それはそこそこ成功はしていると思うのですが、そのためにドラマ自体に多くの綻びができてしまったという感じでしょうか。頑張ってはいるけど練り込みが足りず、また制作費や撮影許可の問題もあるのでしょうけど、いろいろと今の日本映画の限界を感じさせてくれるような作品でもありました。
なんかね、このハデではあるけどリアル感の無さってのは映画「名探偵コナン」の実写版を観ているようでしたよ。


大阪梅田ブルク7 シアター1にて鑑賞
軍の施設から漏れだした細菌ガス兵器によって感染した町の住人が次々とゾンビのごとき怪物に変貌する中、郊外のバーベキュー屋に逃げ込んだ者たちは力を合わせ、実は伝説のガンマンだった主人公をリーダーして脱出を試みるのだった。

「プラネット・テラー in グラインドハウス」(2007)
PLANET TERROR


と言うわけでクエンティン・タランティーノ制作して'6~70年代頃のB級映画二本立てを再現した「グラインドハウス」の一本、ロバート・ロドリゲス監督作品「プラネット・テラー in グラインドハウス」(2007)をようやく見ました。あらすじだけ見ると普通のB級ホラーってな感じですけど、いやはやこれは凄まじくも楽しい一品ですよ。
巨費を投じてB旧映画を再現したその映像が素晴らしい。意味ありげでいて、実はまったく意味のないセリフ回しが本当に素晴らしい。この安っぽい映像演出を作り出すためにどれほどの時間とアイデアをつぎ込んだのであろうか。実に心血を注ぎ込んだ素晴らしきクソ映画です。この演出力こそが最大の見所とも言え、よく取りざたされていた画面に書き込まれたフイルム傷など小手先の技にすぎないのですよ。怖がらせる部分ではきっちり怖がらせてくれ、そして全編大爆笑。全編に散りばめられた細かなネタも楽しすぎる、そしてブルース・ウィリスの無駄遣い(笑)も甚だしい、実に実に見事な作品でありました。いゃ~、エエモン見させてもらいました。
こうなると(本来ならば)二本立てのもう一本、タランティーノ監督の「デス・プルーフ in グラインドハウス」(2007)も早く見なくてはなりますまい。

スピルバーグからの贈り物!

て言うか、ジョー・ダンテからの贈り物ですね。本日「土曜プレミアム」にて「ハムナプトラ」(1999)の放送ももろともせず、サンテレビの「シネマスタジアム」を見ていましたよ。懐かしや「インナースペース」(1987)です。

インナースペース (1987)
INNER SPACE

人間縮小化実験が行われている研究所が犯罪組織に襲われ、被験者の乗った潜行艇はたまたま巻き込まれたスーパー店員の体内に打ち込まれることに。艇内の酸素が切れる前に救出しなくてはならない。組織に追われながら、否応なく奮戦する羽目になる気弱な店員であった。

スピルバーグ制作・・・って言うより、ジョー・ダンテ監督らしい趣の明るく楽しい逸品。ダンテって言うと当時は「ピラニア」(1978)とか「ハウリング」(1981)を撮ったホラー監督ってイメージでしたけど、「グレムリン」(1984)シリーズのような楽しく悪趣味なコメディも得意とする監督さん。そのダンテが趣味全開で撮ったおもちゃ箱をひっくり返したような快作「エクスプロラーズ」(1985)に続いて監督したのがこの「インナースペース」。
公開当時はスピルバーグ・プレゼンツってとこに惹かれて見に行き、当時次々公開されていたスピルバーグ印作品の中ではイマイチな印象だった本作ですが、まぁ改めて見ても筋立てぐちゃぐちゃだわSF考証ダメダメだわ。当時非常に生真面目なSF者だった私としてはいろいろと不満だったわけですよ。同趣向のSF映画としては傑作「ミクロの決死圏」(1966) の印象も強かったわけですしね。
しかしこれがSF大作ではなくバカSFアクションコメディだと気づくと、実にジョー・ダンテらしい楽しい作品だっていうことになりますね。愛あり涙あり笑いあり冒険ありのスラップスティックコメディで2時間はあっという間ですわ。(当時最先端だけど)今となってはアナログな特撮も楽し。出演陣では主演にして事件に巻き込まれる気弱なスーパー店員に扮するマーティン・ショートが実に良いです。もう一人の主人公でタイトルクレジットでは上のデニス・クエイドが食われてます。そしてヒロインのメグ・ライアンが可愛い。'80年代頃のメグは輝いていましたなぁ。
ちゅうわけで「インナースペース」、今の目から見ると少々ぬるいコメディ作品ではありますが、気楽に楽しめる作品でもあり。最近はこういう映画って見なくなったですなぁ。

放送記録:2008年01月26日PM8:00~09:50サンレビ「シネマスタジアム」

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