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映画のコトやら何やら綴りませう
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ちゅうわけでシリーズ最新作「悪魔の手毬歌」放送。
感想はと言うと、まぁ今までと同じく頑張ってはいるけど勿体ない出来ってところですか。

市川崑版やTV横溝正史シリーズ版と比べるのは酷なんでそこは置いとくとして・・・
俳優陣はまずまず頑張っている方、だけど脚本と演出と音楽に難あり。
妙に細かいところで原作に拘っているわりに大事な部分をスルーする脚本がまず不満。前作「笛を吹く」でも一番の見せ場の密室殺人を無かったことにしたりしてましたが、今回もお庄屋と金田一の関わりの部分を大きく削除したために序盤の事件への入りがまったくもって印象の薄いものに。そして本編随所に星護氏得意の(本人はイケてるつもりらしい)安い演出が炸裂。折角お金かかったセット組んだりしてるのに、ドラマはどんどん安い方向へ。「トリック」とはまたタイプの違う作品だといいかげん理解していただきたい。
さして音楽、ひどかったですね。BGMもアレでしたが、メインの手毬歌の曲もひどかったですね。過去作品のとは違った線を目指したのでしょうけれど、ここまで緊張感のない曲になってしまうなら、過去作の手毬歌をそのまま使った方がはるかにましかと。

ところで前作「笛を吹く」のラストで磯川警部の名を出して期待させておきながら、今回結局磯川警部を出さずに橘署長にその役をやらせたのは何のつもりですかね。
それにしても序盤で鬼首村の村人たちが狂ったように「青い山脈」を歌い続けるのにはどうしようかと思いました。ここはきちがいしか住んでいない村かと気持ち悪くてねぇ。そんな意味のない部分で怖がらせてどうする星護。
とりあえず前作「笛を吹く」と前々作「女王蜂」よりはましだったと思うんでシリーズベスト3には入りましたが、まぁ見終わって満足と言うには物足りなすぎるかと。そこらのTVドラマに比べてはるかに贅沢な作りのこのシリーズなんでどうしても毎回期待してしまうし、ホントまた次回があるなら頑張ってくださいよ。笑えるシーンがあるのは大いに歓迎ですけど、安い失笑もののギャグはいらないんで。
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ところで稲垣メンバーの金田一耕助シリーズですが、前作「悪魔が来りて笛を吹く」より2年ぶりとなる来春に新作の放送が決定したようですね。

「悪魔の手毬歌」
http://wwwz.fujitv.co.jp/fujitv/news/pub_2008/081016kindaichi.html

ううむ、配役には少しばかり不満がありますが、まぁそれなりに贅沢な作りをしているこのシリーズですから期待しましょうか。
前作で磯川警部の名前が出ていたことで次回第5弾は「本陣殺人事件」か「悪魔の手毬歌」ではないかと予想していたわけですが、順当に映像に映える「手毬歌」に決定した模様。ただ「悪魔の手毬歌」は石坂浩二版古谷一行版と傑作ぞろいなんで、どう稲垣メンバーならではの作品に仕上げてくるかは不安を感じつつも期待したいところ。特に「女王蜂」「悪魔が来りて笛を吹く」と前2作に不満が大きかったですしね。
しかし上記フジテレビサイトのキャスト表に肝心の磯川警部の名前がないとこが気になります。ストーリーを見ても過去の事件の説明をシリーズレギュラーの橘署長から聞かされることになってますし・・・。いやいやまさかね、それでは前作で磯川警部の名前を出した意味がなくなりますし。単にまだキャストが発表されていないだけだと信じます。

や、久しぶりの鬼平ですね。

金曜プレステージ
鬼平犯科帳スペシャル「一本眉」

落ち着いた映像や演出は健在で、まずはそこが嬉しい。しかしちょっと原作を弄りすぎなのが気になりますね。原作のエピソードだけで2時間持たせるのが辛いのはわかりますが、それならそれで2本立てにするとか方法はあったかと思います。全体的に少々テンポ悪し。
一本眉役に宇津井建というのはちょっと意外な感じで、悪くありませんでしたが繋がり眉毛のメイクはあまり似合わないですねぇ(笑)。昔のシリーズでの1時間枠で同エピソードをやった時の一本眉役の人は誰だったっけ、そっちはバッチリ似合っていました。

ともあれ、「剣客商売」やこの「鬼平」のような良質な時代劇がレギュラー番組として見られない現状は、時代劇ファンにとっては辛い時代であります。

放送記録:2007年04月06日PM9:00~10:52関西テレビ「金曜プレステージ」

はい、ここ数年毎年のお楽しみ、稲垣メンバーの金田一シリーズ最新作ですよ。「犬神家の一族」「八つ墓村」「女王蜂」に続く第4弾。

金曜プレステージ
「悪魔が来たりて笛を吹く」

まず率直な感想を書くなら、とにかく安い。
お金がかかっていないという意味ではありません。出演陣はなかなかの顔ぶれですし、セット関係も豪華でした。しかし大仰で馬鹿馬鹿しい演出や演技が画面をことさらに安っぽくしてしまっているのですね。加えて一応フィルムっぽい処理を中途半端に加えているもののビデオ撮り丸出しの映像も安っぽさに拍車をかけます。

原作をほぼ忠実になぞった脚本は悪くないんですよね。過去の同原作の映像化ではやたらとわかりにくかった人間関係も、とてもわかりやすく整理したところはなかなかかと。ただストーリーをわかりやすくした分、全体的に2時間半持たせるにはややスカスカなドラマになってしまったのは残念なところですか。玉虫家の人々の描写も薄いので緊張感が出せていないとか。まぁここら辺、演出の責任も大きいと思われますが。

で、演出を担当したのは稲垣金田一シリーズ全作を通して監督をする星護氏。前作「女王蜂」から気になってはいたのですが、今回それに輪をかけてエキセントリックな人物描写や演出編集を心がけていたようです。「犬神家」や「八つ墓村」ではそうでもなかったんですけど、元々「古畑任三郎」シリーズや明智小五郎モノのドラマではそんな感じだったのでそういう演出が好きな方なんでしょうねぇ。
でも金田一モノには合わない。
と言いますか、これは個人的趣味ではありますがもっと落ち着きのある本格ミステリを見たかったんですよね。折角巨額の制作費をかけて安いドラマを作っちゃうのも勿体ないなぁって思いますし。
まぁ星護監督の好む演出が私とは趣味が合っていないのだろうと思います。とは言え、今作での出演者の大げさすぎる演技や演出はやもすればコントにしか見えなくなったりするヤリスギ感ありまくりで少々キツいものがありました。シリーズ恒例でもある冒頭の金田一と横溝正史のやり取りは普通に笑いを狙ったコントではありますが、こちらもヤリスギで滑っていましたし。全般的に安い演技をさせられる出演者の皆さんも気の毒だなぁと。

その昔、西田敏行が金田一耕助を演じた同原作の映画化作品「悪魔が来りて笛を吹く」(1979)を観た時は同時期の市川崑監督シリーズに比べてなんと安っぽいことかと思ったものでしたが、今回のドラマ版をみた後ではそれでも劇場作品としての風格は保っていたなぁと思ってしまいました。
家族で楽しめる娯楽作を目指したであろうことは理解できますが、そこらの並の映画よりも制作費をかけているのですからここは監督の趣味は少し控えめにして地に足のついた作品を仕上げていただきたかったと心から思います。

まぁ色々と書きつつ、それでもやはりこのシリーズには期待しているんですよね。これほど恵まれた環境で作られる金田一ドラマは他にないわけですし、それだけにこちらの期待度も高くなってしまうのですよ。「女王蜂」に今作と少々不作ではありましたが、次こそは良作をと期待しています。
今回手紙の中だけとは言え岡山県警の磯川警部の名前が出ていましたが、もしかしてこれは次回以降磯川さんが登場する「本陣殺人事件」や「悪魔の手毬唄」を制作する伏線かなぁとか夢想してみたり(笑)。


ところで数日前ですが数十年ぶりに中尾彬が金田一耕助を演じた高林陽一監督の「本陣殺人事件」(1975)を再見することが出来ました。ATG映画だけに見るからに低予算で、制作費は今回のドラマの方が圧倒的に上でしょうね。しかし作品の完成度や面白さは圧倒的に「本陣」の方が上。作品の面白さに制作費の大小はあまり関係なく、要はその使い方なんですよねぇ。

放送記録:2007年01月05日PM9:00~11:22関西TV「金曜プレステージ」

朝晩冷え込む季節になってきましたね。熱いコーヒーが美味しく、灯油の巡回販売も始まったのでそろそろストーブでも出そうかというところ。
さてそんな季節、無性に湯豆腐が食べたくなるドラマの登場です。

土曜プレミアム
仕掛人 藤枝梅安

池波正太郎の描くこの渋い時代劇は過去に何度も映像化され、小林桂樹や緒形拳、渡辺謙といった方々が主人公藤枝梅安を演じてきました。特に小林版、緒形版は周りを固める配役も良く大好きでしたね。
さてそんな「仕掛人梅安」が久々に復活。今回梅安を演じるのは岸谷五朗です。

で、見ましたが、
全体としてまずまず悪く無し。ですがあくまでTVドラマの枠内で小さく纏まったなぁって印象。
脚本はとりあえず2時間にまとめてみましたって程度の出来ですが、まぁこんなものでしょうか。しかし演出が今一つ時代劇慣れしていないのか全体のテンポが悪く、肝心の殺陣も妙にもたつき気味。加えて岸谷五朗があまり時代劇経験がないらしいんですが、イマイチ軽い梅安さんになってしまってます。岸谷さんに関してはフジテレビのHPに曰くそういった面を狙ったらしいのですが、どうにも狙いを外しているようにしか見えません。
というわけで昨今の時代劇ドラマの中では頑張っているとは思うものの、折角の「仕掛人梅安」ならではの重みや深みなどが感じられない軽い仕上がりになってしまったのは残念無念。無理に笑いのシーンを挟み込むのもそれに輪をかけていますが、こういうのは本編に重みを持たせてこそ映えると思うんですけどね。
監督の林徹という方はフジテレビの演出家で過去に「大奥」シリーズや藤田版「剣客商売」の演出を手がけているようですが、良くも悪くもTVドラマの演出家というところでしょうか。

他の配役では楊枝屋の彦次郎を演じる小日向文世が愛嬌もあって良いですね。この方はどんな役をやっても上手いと感じます。元締めの藤田まことも、まぁ今この辺りの役を出来る大御所と言えばこの人くらいでしょうけどやはり存在感ありますねぇ。ただ藤田まことはどんな役を演じても藤田まことにしか見えないのはちょっと困ったところです。昔ので元締めをやっていた中村又五郎さんはやはり昔の「剣客商売」で秋山小兵衛を演じてもいまして、今の藤田まことがその位置にいるわけですが、その貫禄の差は埋めがたいところ。
悪役側では石橋蓮司と本田博太郎のコンビが実に濃くて良し。でもこちらもその後の暗殺シーンの殺陣や間が悪くクライマックスが台無し。

今後フジテレビとしては「鬼平犯科帳」「剣客商売」に続いてこの岸谷版「仕掛人 藤枝梅安」をシリーズ化する計画があるような気がしますが、もしそうなら「鬼平」「剣客」に負けないくらいに本腰を入れて作っていただきたいなぁと心より希望します。

放送記録:2006年11月04日PM09:00~10:54関西テレビ「土曜プレミアム」

さて、関西ローカルのサンテレビにて藤田まこと版「剣客商売」が再放送されているのは以前書きました通りですが、野球シーズンも終わって快調に放送が進み先週より第3シリーズへと入りました。
そして今日放送されたのは初期シリーズでも屈指の傑作と言われる、

剣客商売・第3シリーズ
第2話「鬼熊酒屋」

お話自体は実はわりと凡庸。しかし老境の往生を遂げる鬼熊を演じる大滝秀治の演技が実に見事。決して人に弱みを見せない頑固者だがその実寂しがり、義理の娘への罪の意識に捕らわれながら生きてきた老人。この老人に扮する大滝さんの演技が、藤田まことも物語もすべて食ってしまってます。
いや、本放送の時もですけど、今回も泣かされてしまいました。

「剣客商売」毎週火曜8時よりサンテレビにて放送中。


ところで大路恵美さんが三冬を演じるのはこの第3シリーズまでなんですよね。いよいよあの美しい三冬さんの見納めか・・・。

最近気づいたのですが、関西ローカルのサンテレビで藤田まこと版「剣客商売」の第1シリーズの再放送していたのです。火曜日の8時です。で、ここ何回か見ているわけですが、やはり面白い。配役も後のシリーズでは少々変更されているわけですが、この時のが一番良いなぁ。

さて、そんなこんなで本家フジテレビの方でも久々にスペシャル版の登場です。

金曜エンタテイメント
剣客商売スペシャル「女用心棒」

ひょんな事からかどわかしにあっていた娘を救った三冬。娘は小兵衛と旧知の大店の隠居である鉄五郎の孫娘お雪だった。婚礼を近くに控えたお雪を何者が狙うのか。
事件の背後に陰謀ありと見た小兵衛は三冬にお雪の用心棒を頼むと共に、自らも事件の調査を始めるのだった。

今回も面白かったですよ。役者陣も良し。隠居に扮する大滝秀治さんですが、この方が出ると画面が引き締まりますなぁ。
しかし、この画面の軽さはどうしたものか。このシリーズは再放送中の初期シリーズからビデオ撮りではありますが、画像処理によってフィルムらしい質感を出すことに成功していました。しかし今回のはある程度処理はしているもののビデオ画質丸出し。そんな画質に加え、落ちつきのないカメラがさらに作品の印象を軽くしてしまっています。
うーん・・・無論昨今の時代劇ドラマの中では飛び抜けてはいると思うのですが、こう重みのない映像や演出ではせっかくの脚本が勿体なし。
ついでにラストの取って付けたようなハッピーエンドも演出の軽さと相まって漫画的お手軽感で、ドラマの締めとしては激しく物足りないものがあります。

まぁ良かった点も多いのですが、質が落ちたなと思わせる部分もまた多くて期待が大きかっただけに残念な出来でした。藤田まことさんも後何本くらい出演されるのか分からないですし、制作側は1本1本を真剣に作っていただきたい。

放送記録:2006年06月16日PM09:00~10:52関西テレビ「金曜エンタテイメント」

1年ぶりの新作、ということで今日は豆腐を買ってきまして、湯豆腐を突きながらの鑑賞といたしました(笑)。
落ち着いた演出や作品の雰囲気がやはり良し。こうした作品がレギュラーで見られないところが現在の時代劇ドラマの厳しいところですね。こんな調子だと、いずれは本当の時代劇を撮れる演出家も演じられる役者もいなくなってしまうのでしょう。
さておき、随所に資金不足的?安さはかいま見られるものの、昨今の時代劇ドラマとしては十二分に満足のいく出来でした。

放送記録:2006年02月17日PM19:57~21:54 関西テレビ 鬼平犯科帳スペシャル~兇賊「時代劇の金字塔!待望の新作」


ところで最近よく良い評判を聞くアニメ「蟲師」の1~2話を見てみました。
なるほど良い出来。こうした日常芝居をアニメで描くのはアニメーターさんには大変なことでしょう。地味な画面を作ると言うことは誤魔化しがきかない分大変なのですよね。原作の雰囲気を見事に移した演出もいい感じ。
ただ、こうした完成度の高いアニメとして見たとき、漆原友紀氏の原作をTVの画面で再現することは不可能だと言うことも確認してしまいました。絵の上手い下手ではなく、原作の漫画「蟲師」はその画面の構成や広がりが素晴らしいのだと。そもそも表現方法が違う漫画とアニメですが、これまで数々の原作付きアニメを見てきて、これほどアニメ版に違和感を感じたのは久しぶりでした。
アニメ版はアニメ版で完成度は高いですが、しかしただ絵に色が付いて動かしてみたという以上の物が無く、ただ表面的な部分だけを移し替えてみただけのものに留まっているのが残念と思いつつ仕方のないことだったのだろうと思います。原作を大事にしつつも囚われることなく、アニメならではの表現方法も見せてもらえるのなら続きも見てみようと思いますが。

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