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映画のコトやら何やら綴りませう
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はい、ここ数年毎年のお楽しみ、稲垣メンバーの金田一シリーズ最新作ですよ。「犬神家の一族」「八つ墓村」「女王蜂」に続く第4弾。

金曜プレステージ
「悪魔が来たりて笛を吹く」

まず率直な感想を書くなら、とにかく安い。
お金がかかっていないという意味ではありません。出演陣はなかなかの顔ぶれですし、セット関係も豪華でした。しかし大仰で馬鹿馬鹿しい演出や演技が画面をことさらに安っぽくしてしまっているのですね。加えて一応フィルムっぽい処理を中途半端に加えているもののビデオ撮り丸出しの映像も安っぽさに拍車をかけます。

原作をほぼ忠実になぞった脚本は悪くないんですよね。過去の同原作の映像化ではやたらとわかりにくかった人間関係も、とてもわかりやすく整理したところはなかなかかと。ただストーリーをわかりやすくした分、全体的に2時間半持たせるにはややスカスカなドラマになってしまったのは残念なところですか。玉虫家の人々の描写も薄いので緊張感が出せていないとか。まぁここら辺、演出の責任も大きいと思われますが。

で、演出を担当したのは稲垣金田一シリーズ全作を通して監督をする星護氏。前作「女王蜂」から気になってはいたのですが、今回それに輪をかけてエキセントリックな人物描写や演出編集を心がけていたようです。「犬神家」や「八つ墓村」ではそうでもなかったんですけど、元々「古畑任三郎」シリーズや明智小五郎モノのドラマではそんな感じだったのでそういう演出が好きな方なんでしょうねぇ。
でも金田一モノには合わない。
と言いますか、これは個人的趣味ではありますがもっと落ち着きのある本格ミステリを見たかったんですよね。折角巨額の制作費をかけて安いドラマを作っちゃうのも勿体ないなぁって思いますし。
まぁ星護監督の好む演出が私とは趣味が合っていないのだろうと思います。とは言え、今作での出演者の大げさすぎる演技や演出はやもすればコントにしか見えなくなったりするヤリスギ感ありまくりで少々キツいものがありました。シリーズ恒例でもある冒頭の金田一と横溝正史のやり取りは普通に笑いを狙ったコントではありますが、こちらもヤリスギで滑っていましたし。全般的に安い演技をさせられる出演者の皆さんも気の毒だなぁと。

その昔、西田敏行が金田一耕助を演じた同原作の映画化作品「悪魔が来りて笛を吹く」(1979)を観た時は同時期の市川崑監督シリーズに比べてなんと安っぽいことかと思ったものでしたが、今回のドラマ版をみた後ではそれでも劇場作品としての風格は保っていたなぁと思ってしまいました。
家族で楽しめる娯楽作を目指したであろうことは理解できますが、そこらの並の映画よりも制作費をかけているのですからここは監督の趣味は少し控えめにして地に足のついた作品を仕上げていただきたかったと心から思います。

まぁ色々と書きつつ、それでもやはりこのシリーズには期待しているんですよね。これほど恵まれた環境で作られる金田一ドラマは他にないわけですし、それだけにこちらの期待度も高くなってしまうのですよ。「女王蜂」に今作と少々不作ではありましたが、次こそは良作をと期待しています。
今回手紙の中だけとは言え岡山県警の磯川警部の名前が出ていましたが、もしかしてこれは次回以降磯川さんが登場する「本陣殺人事件」や「悪魔の手毬唄」を制作する伏線かなぁとか夢想してみたり(笑)。


ところで数日前ですが数十年ぶりに中尾彬が金田一耕助を演じた高林陽一監督の「本陣殺人事件」(1975)を再見することが出来ました。ATG映画だけに見るからに低予算で、制作費は今回のドラマの方が圧倒的に上でしょうね。しかし作品の完成度や面白さは圧倒的に「本陣」の方が上。作品の面白さに制作費の大小はあまり関係なく、要はその使い方なんですよねぇ。

放送記録:2007年01月05日PM9:00~11:22関西TV「金曜プレステージ」

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無題
「女王蜂」よりは良かった。かな?キャストかな?
大げさすぎ、は思いました。
あと、国仲涼子は、ちょっと合わなかったな。成宮君も、犯人面だからなあ。最初からわかるっちゅうねん。
佐藤嗣麻子脚本は、いいですね。年末にやっと観た「アンフェア」の特別編も良かった。

吾郎ちゃんの金田一はいいと思うのですが。なぜこのキャストで映画にはしてもらえないのでしょうか。やっぱ、テレビサイズの作品?
ユウコ 2007/01/08(Mon)12:02:46 編集
無題
雰囲気は「女王蜂」の方が良かった気もしますが、まぁ出来はどっちもどっちな気が。
それにしても今回のは解りやすくするためとはいえ登場人物を整理しすぎて、犯人は彼しかいないって感じになっちってましたねぇ。
演技についてはあまりツッコミするとゴロちゃんのことを語らなくてはならない(笑)ので控えていたのですが、実のところ国仲涼子はこんなにヘタだっけ?とか思ってしまいました。
まぁおそらくは監督の望む演技と彼女が合わなかったのではないかと思うのですが。

映画かぁ・・・今のままでは少なくともお金を払ってまで見ようとは思わないですね。と言うか、この監督さんには映画は無理だと思います。
(まぁ昨今の邦画に多い、TVドラマスペシャル映画版みたいのなら撮れるでしょうけど)
良くも悪くもテレビの演出家だと思います。
はまりん 2007/01/09(Tue)01:26:48 編集
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