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映画のコトやら何やら綴りませう
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さて今回の作品、「アップルシード」シリーズの一編というわけなんですが、実は私、士郎正宗氏の漫画やアニメ化作品ってほとんど見てないのですね。特に攻殻シリーズとアップルシードシリーズは1作も見たこと無し。むか~し「ブラックマジック」と「ドミニオン」シリーズの何本かを見たくらいかな。と言うわけで舞台設定とか作品の背景とかはまったく知らないままの鑑賞となりました。

「エクスマキナ」(2007)
EX MACHINA

今から100年ほど後の未来。大戦争の後に生まれたオリュンポスは人間とバイオロイド、サイボーグが共存する中立都市だ。そのオリュンポスで各国の持つ衛星の平和利用に関する世界会議が近く開催されようとする頃、各地でサイボーグによるテロ活動が多発していた。その原因は市民の間で大流行している脳に直接アクセスする情報端末であることは誰の目にもバレバレなのだが、懸命の捜査を続ける警察組織E.S.W.A.Tはなかなかそれに気づかないのだった。

というわけでお話の方はかなり古典的。一応サイボーグの暴走の謎を追うミステリー・サスペンス的展開ではあるのだけど底が浅く、主人公とパートナーのドラマも少々陳腐。良く言えば非常にオーソドックスなSFドラマなのだけど、SF者に見せるには薄く、一般人に見せるにはマニアックすぎるというちょっと中途半端な印象も受けますね。
まぁでも、あくまでフル3D-CGによる迫力ある映像を魅せることに特化したと考えるならば、これもまた良し。でも本当にそうなのかなぁ?
ただせっかくの3D-CGだからとにかく動かしまくらなくちゃって強迫観念に取り付かれたのか、全編落ち着きのない2時間弱は少しばかり疲れますが。

前作にあたるのかな?「APPLESEED アップルシード」(2004)を観ていないのでフル3D-CGの出来には不安もあったのですが、アクションシーンを中心に予想以上に良い出来でしたね。ただどこかで見たような設定や映像がやたらと出てくるのは気になるところでした。監督さん的にはパロディとかオマージュとかインスパイアなのかもしれないけれど、やりすぎは作品そのものを安くしてしまうので控えた方がいいかと。終盤の大量のメカが群れをなして襲ってくる戦闘シーンなんかは「マトリックス レボリューションズ」(2003)そのままだもんなぁ。ウォシャウスキー兄弟は「攻殻」に影響を受けて「マトリックス」(1999)を作ったと聞きますが、それに今度は本家が影響されるというのも面白くはありますが。(もっとも前記のように「アップルシード」原作を読んでいないので、元々そちらの方にあるシーンだったのなら申し訳ない)

ところで制作のジョン・ウーに敬意を示してか、冒頭いきなり教会での銃撃戦ややたらと鳩が飛ぶシーンが入るのはご愛敬というところでしょう。その鳩にテロ事件解明のヒントがあったってところはなかなか上手いなぁ。

ラストはわりと脳天気なハッピーエンド。主人公3人に深刻さはないし、オリュンポスを統治するアテナ様も「また一からやり直しだ」なんて気楽に言ってますが、今回の事件で世界中で市民や警官に多数の犠牲が出たことに少しは思いをはせていただきたかった。そもそも衛星の乗っ取りや市民の暴徒化があそこまで悪化したのは、主人公を含むE.S.W.A.Tの捜査能力の無さとアテナを中心としたオリュンポス政府の想像力の欠如が最大の原因なのだから。まぁそれ以前に、誰が作ったかわからない上に自分の脳に直接アクセスするというような怪しげな装置を危機感無く使用し、全世界で大流行までさせてしまう未来の人々はアホですか?とも思いますけど。
それはそれとして、アテナのキャラクターは個人的に大いにヒットです。高島雅羅さんの声もバッチリで、M的にはゾクゾクしちゃいますよね(笑)。

大阪梅田ブルク7 シアター3にて鑑賞

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