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映画のコトやら何やら綴りませう
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ここのところ「○○映画ブーム」なんて言葉を聞かなくなりました。ブームという言葉自体が死語になりつつあるような気もしますが。最近で聞いたと言うと韓流ブーム(笑)くらい? まぁそんな実態の無い言葉だけのブームはさておき、1970年代は様々なブームが映画界を席巻した時代でした。

「大空港」(1970)「ポセイドン・アドベンチャー」(1972)あたりから始まったパニック映画ブームは大作主義を蘇らせ、斜陽産業になりつつあったハリウッドを救ったと言われています。「タワーリング・インフェルノ」(1974)や「大地震」(1974)「エアポート'75」(1974)「カサンドラクロス」(1976)「ジャガーノート」(1974)等々、TVでは不可能なオールスターキャストでの絢爛豪華な作品で観客を映画館に呼び戻したのでした。
それに続いたのが「ジョーズ」(1975)から始まる動物パニック映画ブーム。「スウォーム」(1978)の蜂やら「スクワーム」(1976)のミミズ(と言うかゴカイ)、「ジョーズ」のストーリーをまるっぽパクった「グリズリー」(1976)の熊、「テンタクルズ」(1977)のタコ、「巨大生物の島」(1975)の巨大化ネズミ、「巨大蟻の帝国」(1977)の巨大蟻・・・災害パニック映画と違って比較的低予算で作れるとあってか、ありとあらゆる生き物が人間に襲いかかり始めました。
これと平行して始まったのがオカルト映画ブーム。「エクソシスト」(1973)の大ヒットから始まりました。「ヘルハウス」(1973)や「オーメン」(1976)「サスペリア」(1977)と言った傑作がさらに盛り上げ、「デアボリカ」(1973)や「マニトウ」(1978)のようなアレな作品も陸続と公開されたのでした。ついでにブームにあやかって「悪魔のいけにえ」(1974)「悪魔のはらわた」(1973)「ゾンビ」(1978)といった「オカルト」でもなんでもない恐怖映画まで大量輸入され、オカルト映画ブームはいつしか残虐さを売りにしたホラー映画ブームへと移り変わり、後の「13日の金曜日」(1980)あたりから呼ばれ始めたスプラッター映画ブームへと続いていくのです。日本でも金田一耕助ものの「犬神家の一族」(1976)や「八つ墓村」(1977)、闘病ものの「震える舌」(1980)などがあたかもホラー映画のように宣伝されて公開されたりしました。
さて、こうした種々のブームも「スター・ウォーズ」(1977)「未知との遭遇」(1977)の2本の作品によって作り出された巨大ムーブメントに取って代わられることになります。SF映画ブームの到来です。「スタートレック」(1979)「エイリアン」(1979)「スーパーマン」(1978)「E.T.」(1982)「ターミネーター」(1984)・・・SFブームは引き続き'80年代以降をも席巻していくのでした。

'70年代の映画が面白かったと感じるのは、自分にとって無垢に近い状態での映画体験がその時代だったということも大きいでしょう。けれどそれだけでなく、このありとあらゆる種類の映画が玉石混合のまま公開されたごった煮のような時代だったからこそとも思われるのです。
ヒットする(しそうな)作品・・・ある意味大味な娯楽大作ばかりが映画館を占領している現在と比べて、その当時の劇場には様々な驚きに溢れていたのでした。

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