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関西在住の者として日曜夜の楽しみと言うとサンTVで放送の「時代劇スペシャル」です。
毎週東映や大映の懐かしい時代劇映画や古い2時間ドラマなどを流して楽しませてくれています。もっとも、阪神戦の中継でやたらと枠が潰されるのが困りものですが。
さて、今日放送されたのは・・・
「二人の武蔵」(1960大映)
五味康祐氏の原作を映画化したこの作品、監督は大御所の渡辺邦男。タイトルの二人の武蔵に長谷川一夫と市川雷蔵、佐々木小次郎に勝新太郎、他に本郷功次郎も出演するまさに大映映画オールキャストの娯楽時代劇であります。
同じ名前を持った二人の武芸者。時には柳生一門の陰謀に翻弄され、時に彼を慕う女に心揺さぶられながらも自らの武芸の道を貫いてゆく二人の男の物語は長谷川一夫と市川雷蔵という存在感溢れる二人の名演も相まって見事に描かれていました。小次郎との舟島での決闘からクライマックスでの九州阿蘇山での二人の武蔵の対決まで、剣に生きる者の悲哀と力強さを凝縮し切ったこれは傑作の名に恥じぬ作品でしょう。
ところでこの「二人の武蔵」は後の1981年にTVの2時間ドラマとしても制作されていて、こちらも以前にこのサンTV「時代劇スペシャル」枠で放送された記憶があります。こちらの作品では二人の武蔵に江守徹と藤岡弘、小次郎に東千代之介(!)といった配役。どうしてもTVドラマ的軽さは気になるものの、娯楽アクションに徹したドラマ演出は好感の持てるものでした。まぁ、東千代之介が出ているというだけで絶賛したくもなってしまうわけですが(笑)。また小次郎役が良く似合うんだこれが。
話は変わりますが、NHKで毎週日曜に放送中のアニメ「雪の女王」。これが実に良いのです。
監督の出崎統氏は「あしたのジョー」や「エースをねらえ!」の頃から大好きな監督ですが、今回の久々のTVシリーズは良い意味ではっちゃけてます。眼鏡の王様や優しき魔女(声の出演は池内淳子!)のエピソードのハジケ具合も見事ですが、今日の「クラウスの夢」のなんてことないお話を力強くグイグイと見せてしまう演出は素晴らしい。感動あり笑いあり、心優しき登場人物達のドラマがこれからも楽しみです。
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