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副題の「時空を超えた戦い」とはいったい何のことでしょうか。見る前はタイムスリップ物かと思ってしまいましたよ。ジュブナイルホラーの良作「ドラキュリアン」(1987)みたいなのかと。こういう誤解を招く詐欺的邦題を付けるのはいかがなものかと思いますねぇ(笑)。
さておき、
「リーグ・オブ・レジェンド 時空を超えた戦い」(2003)
THE LEAGUE OF EXTRAORDINARY GENTLEMEN
謎の仮面の男ファントムの暗躍によってヨーロッパの各国は一触即発の状態になっていた。このままでは世界戦争が始まってしまう。英国情報部のMはそれぞれに特殊な能力を持った者達を集め、超人同盟を結成。彼らにファントムの組織壊滅と戦争回避の期待をかけるのだった。
とまあ、超能力を持った複数のヒーロー達が悪の組織と戦うというアメリカンコミック的アクション映画です。ただ時代が100年ほど前で、出てくるヒーローが好き者には堪らない面々というところが売り。まあ「ファンタスティック・フォー 超能力ユニット」(2005)や「X-MEN」(2000)のアナクロ版というところですか。
で、その堪らない超人同盟の面々。
「キングソロモンの秘宝」の冒険家アラン・クォーターメイン、潜水艦ノーチラス号を操る「海底2万マイル」のネモ船長、「吸血鬼ドラキュラ」でドラキュラを魅了したミナ・ハーカー嬢、「ドリアン・グレイの肖像」の不死の男ドリアン・グレイ、ジキル博士とハイド氏、透明人間、そしてアメリカから参戦のトム・ソーヤ。それに加えて英国情報部のMは007シリーズからだろうし、敵は怪人ファントム、「シャーロック・ホームズ」の登場人物まで登場。
子供の頃に古典SFや怪奇小説、冒険小説を読みあさった人、その手の映画を見まくった人ならこの顔ぶれだけでワクワクしますよね。
はい、ワクワクしました。特に私はブログ始めた頃にも書いた通り19世紀末頃のロンドンが大好きなのでなおさらワクワクします。
が、そのワクワクがキャラクター設定の部分で止まってしまっているのがなんとも残念。映画自体はいつものハリウッドのアクション大作的大味作品になってしまっているんですよねぇ。それぞれが主役級のヒーロー達を一堂に会しながら、それぞれのキャラクターが一向に生かされていない。見どころは派手な殴り合いと大爆発では何のための彼らなのか。
原作は未読ですがそれぞれのキャラを生かしたとても良いパスティーシュ作品だと聞きます。それを元ネタを知らないでも楽しめるようにと薄めまくり、ハリウッド的味付けをしたらこういう「いつものアクション大作」が出来上がったというところでしょうか。
後ねぇ、序盤でファントムの部下がファントムのことをジェームズと呼ぶの、普通にこの時代の小説等が好きな人なら誰もがファントムの正体にピントきますんで、伏線としては唐突感もありましたし最低かと。
とまあ、元ネタ好きとしては不満もありますが、アクション娯楽作品としては普通に楽しめる出来ではあったと思いますよ。
ところで、過去様々な映像作品やイラストなどで描かれてきたノーチラス号ですが、本作でのデザインはかなり好きな部類です。こういう優雅さのあるデザインは良いなぁ。
今回最も活躍していたキャラはネモ船長でしたし、もし続編を作ることがあればネモ船長を主役にこのノーチラス号の大活躍を見てみたいところ。
放送記録:2006年04月28日PM09:30~11:24読売テレビ「金曜ロードショー」(野球中継延長により30分押し)
追記。
本作の監督スティーヴン・ノリントン氏は吸血鬼アクションの快作「ブレイド」(1998)の監督でしたが、今回フィルモグラフィーを見てみるとイギリスの異色ロボットホラー「デスマシーン」(1994)の監督でもあったのですね。これがデビュー作なのかな? いやいや、好きなんですよデスマッスィーン。低予算で荒削りながら勢いのある怖い映画でした。「デスマシーン」と「ブレード」が同じ監督の手によるというのはちょっと納得。でもこの2本に比べると今回の「リーグ・オブ・レジェンド」は、ちと頼りない出来ではありましたねぇ。大衆向けファミリー向けと考えると仕方ないことかもしれませんけれど。
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