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と言うわけで見ました。しかし前半あたりは他の用事をしながらの鑑賞となったので、ややストーリーがわからなくなってしまったり。そう言えば前作「クリムゾン・リバー」(2000)がTV放送された時も途中で電話が掛かってきたりしてワケわかんなくなったなぁ。このシリーズとはどうも巡り合わせが悪いのかも。
「クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち」(2004)
CRIMSON RIVERS 2: ANGELS OF THE APOCALYPSE
雨に濡れたキリスト像を接写していくタイトルバックにまずはワクワク。うら寂しい修道院の壁から血が流れ出し、塗り込められた死体が発見されるオープニングも期待を煽ります。そして謎の修道僧達によって繰り返される連続殺人の被害者がみなキリストの12使徒と同じ名前であることがわかっていきます。
こういう宗教絡みのミステリって好きなんですよね、「薔薇の名前」(1986)とか。本作も陰鬱な修道院や宗教絡みの連続事件が、美しい映像も相まって物語を盛り上げていきます。
が、殺人修道僧がその超人的な身体能力を見せ始めたあたりからどうも雰囲気が変わってきます。自在に飛び跳ねて屋根やら列車の上やらを駆け抜けていく姿に、思わずお前ら「YAMAKASI」(2001)軍団かいと言いたくなります(笑)。さらに拳銃で撃たれても平然と襲ってくる姿に、あれれ?この映画ってミステリやサスペンス映画ではなく オカルト映画なのかな?なんて思ってしまいます。
まあでも、スーパーでの襲撃等緊張感のあるシーンが次々展開するのは良し。やがてドラマに第二次大戦時のドイツ軍地下壕の秘密など絡んできて、私の好き要素満載的な展開になっていくのが実に嬉しいところでした。
が・・・終盤に至って様々な謎が明かされていくところで激しく失望。元ナチスのおっさんの狙いは財宝のみ? 宗教絡みの理由が無かったということは、それまで散々描いていた宗教絡みの伏線は全て雰囲気作り以上の物ではなかったと? キリストと12使徒を模した人々の連続殺人も特に意味は無かったみたいだし・・・。で、最後は地下坑道を舞台に「インディ・ジョーンズ」か「ダイハード3」かと言うような脱出劇を繰り広げ、ラストに笑えない会話で落ちを付けてチョン。
・・・うーん。
前作はベストセラー小説の映画化でしたが、今回はリュック・ベッソンによるオリジナル脚本。どうもベッソンさん、ハリウッド的アクション映画の作りに変に捕らわれちゃってるのかなぁ。オリヴィエ・ダアン監督の演出そのものは概ね悪くなかったとは思います。
事件を追う2人の刑事にジャン・レノとブノワ・マジメル。レノの上手さはもちろんですがマジメルも良く、このコンビはなかなか良い感じ。
2人に協力する宗教に詳しい女刑事(?)に扮するカミーユ・ナッタは無駄に美人(笑)。結局大した活躍も無かったのは残念。しかし彼女が首から下げているロザリオが逆さ十字ぽく見えるので何か重要な意味があるのかと思ったのですが・・・。
敵黒幕の元ナチスのオッサンにクリストファー・リー。しかし昨今リーのメジャー大作への氏湯津園が続いているのは往年の怪奇映画ファンとしては嬉しい限りなのですが、本作を含めて折角のリーのキャラクターが生かされていないゲスト出演みたいな使い方なのは勿体ないと言うか、大きく不満ではあります。
あそうそう、不死身の殺人修道僧軍団ですが、もちろんオカルト的存在ではなくて麻薬によるドーピングという説明が付いていましたよ。でもアンフェタミンて、痛みを感じさせにくくするのはともかくとして、体力筋力を通常時の10倍にするという説明はちと嘘くさいような。撃たれても倒れないというのも普通にローブの下に防弾着を付けていたという方が納得いく気がします。
主役である2人の刑事も、終盤では物語的に何の活躍もしていないのは脚本に問題があるかと。2人はあっけなく敵に捕らわれ、その後悪の組織は勝手にトラップに掛かって自滅だもんなぁ。別に2人が乗り込まなかったとしても勝手に自滅していたのでしょうし。ここら辺の展開は本当に不満。
ついでにトラップによってドーピング超人軍団があっけなく全滅するのに、ロープで縛られていた2人だけが脱出できるってのも無理矢理だなぁ、と(笑)。
と言うわけで、掴みも雰囲気作りも良し。しかしクライマックスでぶち壊しという一編でありました。
放送記録:2006年05月21日PM09:00~10:54ABCテレビ「日曜洋画劇場」
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