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映画のコトやら何やら綴りませう
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アンディ・ラウ主演の戦う僧侶の物語。
という知識くらいしか持たず、いつもの大味な香港アクションかな~と思いつつ見てみましたが、いやいやこれはなかなかに面白い作品です。公開当時のアクションシーンを前面に押し出した作りの予告編とも随分印象が違いますね。

「マッスルモンク」(2003)
RUNNING ON KARMA

人気の男性ストリッパーであるビッグガイはかつては僧侶だった。修業時代に大切な女性が犯罪者に殺されたことで人の持つ業(カルマ)を悟り、僧衣を脱ぎ捨てたのだった。また彼はその時から他人の前世の姿を見通す力と、その前世の業によってその人物が死を迎える時期を知る力を得たが、彼はその力から目を背けて日々を過ごしていたのだった。
そんなある日、彼はストリップ劇場の取り締まりで出合った女刑事の背後に中国人を惨殺する日本兵の姿を見る。その前世の業によって、いずれ彼女は殺されることになるのだろう。最初は見て見ぬふりをしようとしたが、しかしその女刑事に徐々に心惹かれていく彼は彼女を死の運命から救うために戦う決意をするのだった。

前半はいかにも娯楽アクション調で楽しい展開。開幕早々に登場のアンディ・ラウのムキムキ肉襦袢姿に笑わされます。この全身特殊メイクによるムキムキボディは結構良くできているのですが、でもどう見ても作り物なのが味でもありますね。その動きにくそうな特殊メイクで軽快なアクションを繰り広げるラウは大したもの。このラウと女刑事が互いに心惹かれていく描写はどこかコメディチックでもあり、微笑ましくもあります。
最初の見せ場は殺人を犯したインド人格闘家との対決ですが、その相手の中にも前世の業を見て助けようとするビッグガイの姿は爽やかです。嫌みで暴力的なくわえ煙草の特務刑事とビッグガイのやり取りやその顛末も臭い展開ながら心温まります。

女刑事フンイーに扮するセシリア・チャンは美人というほどでもありませんが、とても愛嬌があって魅力的です。映画前半のコミカルな展開に相応しいキャラクターと言えるでしょう。しかしだからこそ、終盤に至る展開がさらに衝撃的なものになります。
いずれ死ぬのなら世の中の為に、ビッグガイの為に命をかけようとするフンイー。そして自分自身の業と対峙することになるビッグガイ。それぞれの辿る結末は厳しいものでした。終盤、観念的で説明不足な感もありますが、その物語の持って行き方はなかなか見事。僧衣を纏ったビッグガイがくわえ煙草で歩み去る爽やかなラストシーンと共に、心に残る一本となりました。


ところで自分の姿をビデオカメラで撮影しながら記録を残していくフンイーは、ちょっと「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」(1999)ぽかったなぁと思ったり。意識しているのかな。そのカメラに犯人に襲われるフンイーの姿が映っているのは「ブレア」の元ネタの「食人族」(1981)ですかね。実はすごくそれっぽい、ちょっと鬱になりそうな嫌ショットもあったりして・・・。

放送記録:2006年06月28日AM01:59~3:54読売テレビ「CINEMAチューズデー」

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