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映画のコトやら何やら綴りませう
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おや懐かしや。'70年代パニック映画ブームの中で人気を博した航空パニック「エアポート」シリーズの第4弾にして最終作の登場です。

「エアポート'80」(1979)
THE CONCORDE-AIRPORT '79

パリ経由でモスクワへと向かう超音速旅客機コンコルド。巨大軍需企業の社長は兵器密売の証拠資料を持って乗り込んだ乗客もろとも、そのコンコルドの破壊計画を企てた。飛来する誘導ミサイルや国籍不明の戦闘機の攻撃を、コンコルドはくるくる宙返りしながらひょいひょいとかわすのだった。

前作「エアポート'77/バミューダからの脱出」(1977)は当ブログで以前に紹介しましたが、ジャンボ旅客機が墜落し海底に沈んでどうしようっていう航空パニック映画と言うより「ポセイドン・アドベンチャー」(1972)みたいな海洋アドベンチャーという作りでした。そこら辺の反省があったのか、今作はシリーズ中でも最もハデな超音速アクションが展開します。

中継地のパリへと向かうコンコルドをまず襲うのは最新鋭の誘導ミサイル兵器。これをコンコルドは宙返りでかわして事なきを得ます。続いては国籍不明のF4戦闘機。戦闘機の発射する熱源誘導ミサイルの1発目をまたまた宙返りで避け、2発目は背面飛行をしつつコクピット脇の窓をガラリと開けて腕を突き出して(注:超音速で飛行しています)照明弾を撃つことで誤誘導を誘って爆発させます。3発目4発目はコンコルドのエンジンを全て止めることで熱源をカットし、ミサイルに目標を見失しなわせます。しかしそのままきりもみ落下して墜落しそうになるコンコルドですが、海面すれすれでなんとかエンジン始動。一方コンコルドを追尾していた戦闘機はそのまま海面に突っ込むのでした。
ようやくパリはド・ゴール空港に到着するコンコルドでしたが、戦闘機の攻撃によってブレーキが故障。緊急停止用のネットを次々と突き破りながら、滑走路を飛び出す寸前でようやく停止することに成功するのでした。

まぁなんちゅーか・・・やりすぎ感が溢れる展開です(笑)。しかもその超音速バトルが何ともバカバカしい。真面目な航空パニック映画として見ていると呆れかえってしまうところですが、しかし見方を変えればこの突き抜けた展開はなかなか面白くもあります。
何と言っても宙返りする度に機内がエライことになってる中、コクピットの連中がやたらと冷静なのが奇妙で笑えます。着陸した後も普通なら誰が何のためにコンコルドを狙ってきたのかを気にしそうなところを、実際に気にするのは翌日の飛行が予定通りに行えるかとホテルでのお姉ちゃんとのアレくらいというのはどういう神経なのでしょう。
さてこのコクピットメンバーですが、パイロットを演じるのはアラン・ドロンとジョージ・ケネディ。通信士にデビッド・ワーナー。ついでにチーフスチュワーデスに「エマニエル夫人」(1974)ことシルヴィア・クリステル。何とも豪華な搭乗員ではあります。

さて一夜明け、一晩の内に修理を完了したコンコルドは予定通りモスクワに向かって飛び立つことになります。昨日と同じ乗員乗客を乗せて離陸するコンコルド。しかし悪の社長によって買収されていた整備士の工作によって、飛行を続けるコンコルドには空中分解の危機が迫っていた。
機体に亀裂が走っていくコンコルド。機長はアルプスの雪原への不時着を決行。何とか乗員乗客全員が脱出した直後、コンコルドは大爆発したのでした。

この後半のシークエンスで一番驚かされるのは、前日あれだけ何度も死にそうな目に遭いながら誰一人キャンセルしていない乗客のみなさんにでしょうか。どんだけ肝が据わっているのかと(笑)。
まぁこういう部分も含めて本作の最大の欠点は、人間がまったく描かれていないという部分でしょうか。前作までの「エアポート」シリーズのみならず、パニック映画の醍醐味と言えば(大特撮もそうですが)危機的状況の中での様々な人間ドラマにあったわけです。ところが本作ではまともなドラマが一切無し。普通は乗客たちの中に様々なドラマを仕込んでおくものじゃないか?
超音速アクションに特化した作りを狙ったのもわからないではないですが、そのキャラクター描写の薄さはあまりにあまりではないかと。おかげで映画を見ていて誰一人として感情移入出来るキャラが居ないという、まことに珍しいパニック映画に仕上がっています。
ちなみに出演者は前出の乗務員に加えて、悪の社長にロバート・ワグナー、乗客にエディ・アルバートやスーザン・ブレイクリーと実に豪華。その豪華な配役がまったく生かされていないのは勿体ない限りです。

とまぁ、映画としてはヒドい出来の本作ですが、それでもわりと好きな作品ではあります。少なくともシリーズ中4番目くらいには(笑)。ド・ゴール空港着陸やラストの不時着シーンなどのミニチュア特撮もお気に入りですし。
しかし何と言っても本作の最大の売りは、本物のコンコルドをイヤってほど見ることが出来る点でしょう。
世界初の超音速旅客機コンコルドは、そのデザインの格好良さも相まって当時の男の子たちにはスーパーカーと並んで大人気でした。そのコンコルドが映画館の大画面で飛び回るのが見られるという、それだけでも本作は期待の一作だったわけですよ。

しかしそのコンコルドも後の2003年に運行停止、就航していた全機が退役となりました。その直接の原因となったのが2000年にド・ゴール空港で起きた炎上墜落事故でしたが、実はその事故機が「エアポート'80」において撮影に使われた機体であったとは知りませんでした。何か妙な因縁を感じますね。

Wikipedia:コンコルド墜落事故
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%83%89%E5%A2%9C%E8%90%BD%E4%BA%8B%E6%95%85

最後に「エアポート」シリーズ全作のリスト。
第1作「大空港」(1970)
第2作「エアポート'75」(1974)
第3作「エアポート'77/バミューダからの脱出」(1977)
第4作「エアポート'80」(1979)

この他に「エアポート○○」(○○には年代が入る)なタイトルの作品がレンタル屋などに行くとやたらと並んでいたりしますが、これらは全て日本で勝手にタイトルを付けただけのシリーズとは関係ない作品なので注意が必要ですね。航空モノというだけで何でも「エアポート」って付けられるのは困りものです。

放送記録:2006年11月08日PM07:30~09:15サンテレビ「水曜ザ・ムービー」

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