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軽快にして爽快。'70年代を彩るカーアクション・ブームの中で生まれた傑作を久々に再見。
「トランザム7000」(1977)
SMOKEY AND THE BANDIT
テキサスからアトランタまで、28時間以内に往復して荷台一杯のビールを運べば8万ドル。この仕事を受けた伝説のトラック野郎バンデットと相棒のスノーマン。トラックをスノーマンに任せ、自らはトランザムに乗り込んで警察を翻弄するバンデット。しかし途中でウェディングドレス姿の女性を拾ったことが原因でスモーキーことビフォード・T・ジャスティス保安官の執拗な追跡を受けることになるのだった。
とストーリーを書くと「ダーテイ・メリー/クレイジー・ラリー」(1974)のような重めの作品に思えますが、実のところはコメディタッチのアクション作品です。全編に流れるカントリーミュージックもそぐわしい明るく楽しい、最後まで退屈することのない逸品。
バンデットを演じるのは男臭さと笑顔がまぶしい名アクションスターのバート・レイノルズ。本作は米版「トラック野郎」なんて言われたりしますが、レイノルズ自身はトランザムに乗ってトラックの走行を補佐する役所。常にかぶっているカウボーイハットのバッチリ決まって格好イイし、途中で同乗することになる元気の良い女性を演じるサリー・フィールドとの掛け合いも楽しい。この二人、当時は恋仲だったということもあってか本当に楽しそうなんですよね。ここらへん「ガントレット」(1977)他多数で共演したクリント・イーストウッドとソンドラ・ロックの関係にも似ていますかね。
それと「トランザム」シリーズのもう一人の顔とも言うべき鬼保安官ジャスティスを演じるジャッキー・グリーソンもまた実に良し。マジになればなるほど笑えてくるトンマな保安官ぶり無くして、本作はこれほど笑える作品にはならなかったでしょう。
ストーリーは単純明快で、小粋なドラマとド派手なカーチェイスシーンのつるべ打ちが楽しい。これを撮ったのがハル・ニーダム監督ですが、本作のヒットで名を上げた後は「グレートスタントマン」(1978)や本作続編「トランザム7000VS激突パトカー軍団」(1980)、「メガフォース」(1982)、「キャノンボール」(1980)とその続編等を監督していて、まぁカーアクション物やメカアクションが本気で好きなのだなぁと感じます。「トランザム7000」におけるカースタントの見事さも当然と言ったところでしょうか。しかし正直言って本作以外の監督作は映画として今一つなのも事実。'90年代以降は「トランザム7000」のTVムービーシリーズ程度しか撮っていないのが悲しくもあります。
それにしても'70年代はスーパーカーブームもあってか、やたらとカーアクション映画が公開されました。私の好きな前出の「ダーテイ・メリー/クレイジー・ラリー」(1974)や「バニシング・ポイント」(1971)、後に「「60セカンズ」(2000)としてリメイクされた「バニシングIN60」(1974)等々。時期的にアメリカンニューシネマの流れを汲んでか重めのラストを迎える作品も多く、それも魅力の一つではありましたが、しかし本「トランザム7000」はクリント・イーストウッドのお気楽トラック野郎「ダーティファイター」(1978)と並んで突き抜けた楽しさのある映画でありました。
さて次週のサンテレビ「水曜ザ・ムービー」は続けてシリーズ第2弾「トランザム7000VS激突パトカー軍団」の登場ですよ。楽しみ楽しみ。
放送記録:2006年11月15日PM07:30~09:15サンテレビ「水曜ザ・ムービー」
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