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映画のコトやら何やら綴りませう
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まぁ最近は「アッと驚くどんでん返し」と言いますか、ラストのワンアイデアだけで作られた映画って多いですね。いかに上手く観客を騙して引っ張り、いかに上手くラストでひっくり返すか、安易な企画であるだけに監督の腕が物を言うジャンルであると思います。その点昨日名前を挙げたデヴィッド・フィンチャーやシャマラン監督などは堂に入った者です。他監督の作品だと現在続編が公開中の「SAW」(2004)なども上手く作っていました。
アッと驚く予想を覆す結末。それが衝撃的なら衝撃的なほど良し。しかしヘタするとそれまで築いてきた作品世界をぶち壊すことにもなりかねない諸刃の剣。そんなジャンルです。
で、一方能力に欠ける監督が同じ事をしようとすると、まさしく取って付けたラストに観客は別の意味で唖然とすることになります。
昨夜せっかくタイトルを上げたので、そんな2作品をご紹介(笑)。

「宇宙から来たツタンカーメン」TIME WALKER(1982)

ビデオタイトルは「宇宙からのツタンカーメン」でしたかね。
私もそうですが、かつて「日曜洋画劇場」で放送され、その衝撃のラストに視聴者を唖然とさせた伝説の一作。どうにも褒めようのない凡作であるにもかかわらず、否応なく忘れ得ぬ一本となってしまった人も数知れず(笑)。

ドラマの基本は所謂「ミイラ男」物ホラーの常道に乗って展開します。王家の墓から発掘された棺がアメリカの大学の研究室に運ばれ、内部調査のためにX線を照射したところ当然ながらミイラが蘇ります。そして棺にはめ込まれていた宝石を盗んだ学生を追って夜の構内を徘徊しながら次々と殺人を繰り返していくのです。一方盗んだ学生は宝石を彼女や友人にプレゼントするのですが、宝石に触れた者はその部分から緑色の苔が生え、やがて全身が苔に覆われていくのでした。
というわけで映像はチープだし演出はどうにも冴えませんが、物語は実にオーソドックスな「ミイラ男」譚であります。もしこのまま終わっていれば平凡な出来のB級ホラーとして忘れ去られていたことでしょう。
さあ、クライマックスです(笑)。

主人公である好青年が、ついにミイラ男によって追いつめられます。とその時、突如ミイラ男の全身が光に包まれたのです。そして光の中から現れたのはグレイタイプとウルトラマンを足したようなどことなく格好の良い宇宙人だったのです!
そっ、と主人公に向けて指先を伸ばす宇宙人。この後何をすればいいのか、もちろん主人公も分かっています(笑)。主人公の人差し指も伸ばされ、感動的な音楽と共に指先と指先が触れあった次の瞬間、宇宙人は光となって空の彼方に飛び去っていったのでした。
エリオット、じゃなくて主人公は散々ぱら仲間の学生が殺されたのも忘れて微笑みを浮かべながら夜空を見上げます。なぜ宇宙人がミイラにされ(しかも生きたままか?)王家の墓に埋まっていたのか。あの苔の生える宝石は何だったのか。そんなことはもはやどうでもいいことでした。ただまったく違った種族間でも分かり合える、そのことが素晴らしい感動を生んでいたのです。
ふと、主人公は異星人と触れた指に目を落とします。その指先からは緑の苔が生え始めていました。
で、悲鳴と共にジ・エンド。

どうしてこんなオチになるのかまったく分かりません。おそらく登場人物たちにも分からないことでしょう。でもなんだか凄いモノを見たような気になるのが不思議です(笑)。
ところでこれだけの衝撃のオチを用意しているにもかかわらず、邦題でネタバレをしちゃってるのが頂けませんね。原題のTIME WALKERは(この映画にはもったいないくらい)洒落たタイトルだと思うのですが。

「ザ・ダーク」THE DARK(1979)

監督は悪名高きジョン・バッド・カードス。ところでこの映画、ものの本などでは元々トビー・フーパーが監督していて撮影も進んでいたところ、突然監督が降りたか降ろされたかでカードス監督が後を引き次いだと書いてあったりするのだけど、本当かなぁ。

とある都会の一角、公園には大勢のホームレス達がたむろする。そんな街で仕事帰りのOLなどが次々惨殺される連続殺人事件が起こります。これはおそらくホームレスの仕業だろう(ひどい決め付け(笑))と捜査を開始する警察。一方娘を殺された作家も独自に犯人を突き止めようと行動を開始。しかし必死の捜査にも関わらず、警察をあざ笑うかのように犯行は続くのです。
とまあ、ここまでは良くあるタイプの安い犯罪ホラーのパターンです。まぁ「宇宙から来たツタンカーメン」の繰り返しになりますがチープな雰囲気と酷い演出、退屈な展開にさえ目をつぶれば見れないこともありません。
さあ、クライマックスです。

さて、ついに新たな犯行がパトロール中の警官に目撃される日が来ました。て、いままで1時間以上ダラダラやっていた地道な捜査はまったく無意味?
まぁとにかく警官隊によって犯人のホームレスは廃ビルみたいなところに追いつめられていきます。ついに逮捕か。じりじりと包囲を狭めながら誰もがそう思ったとき、突如ホームレスは目から赤い怪光線を発射し始めたのです!
そう、殺人鬼の正体は宇宙人だったのです。スゲー。宇宙人が何のためにホームレスに変装してまで殺人を犯していたのか分かりませんが、もしかしたらプレデターみたいに人間狩りをしに来ていたのかもしれませんね。そのわりに夜道で女ばかり襲っていたあたりショボいプレデターですけど。
ともあれ拳銃も効かず、殺人ホームレスが目から放つ怪光線によって警官隊は次々と殺されていきます。はたしてどうなるのか―――。

ええと・・・最後はどうなったのか良く覚えていません(笑)。宇宙人は宇宙へ逃げ去っていったか、火を点けられて燃え上がったか、なんかそんなことだったと思いますが。
今回ご紹介の2本、どちらも20年くらい前に見たっきりですので記憶違いもあるかもしれませんが、そこは一つご勘弁ください。

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