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何と言いますか、ここんとこどうにもやる気が出なかったり色々悩んでたりでブログの更新もままならない感じです。まぁ地上波の映画劇場でもう一つ見たいという作品をやってくれないのもありますが、ちょこちょことDVDで映画を見たりはしています。
と言うわけで、コレもようやく見ましたよ。
「キング・コング」(2005)
KING KONG
ストーリーは、まぁあまりに有名なのでいいでしょう。オリジナルは1933年に作られた「キング・コング」で、1976年に大作大好きディノ・デ・ラウレンティス制作でリメイクされていますので、今作は2度目のリメイクということになります。
そもそも私が「キング・コング」という作品に初めて触れたのはラウレンティス版の劇場公開時でした。とにかく金のかかった怪獣映画ということで、とてつもなく面白く感じたのは覚えています。TV放送で何度か見たり、その後見たオリジナル版と比較して特にドラマ部分の退屈さに多少評価は下がったものの、ラウレンティス版は今でも決して嫌いな映画ではありません。
オリジナル版を見たのは確か大阪の長堀あたりの公民館みたいな所で、芦屋小雁氏が率いるSFホラー同好サークル「モンスターズ」のフイルム上映会でのことでした。白黒でフイルム状態もあまり良くなく特撮も荒々しいものでしたが、その面白さは飛び切りのものでした。
さて今回のリメイク監督は「ブレインデッド」(1992)で・・・と言うか「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズでお馴染みのピーター・ジャクソン。ジャクソン監督の長年に渡る念願の企画ということで期待が高まります。
当ブログでもこれまでCG特撮についてあまり肯定的な意見を書いてこなかった私ですが、しっかりとした「センスある」人が使えばこれほどまでに効果的かと思わせてくれたのが「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズでもありましたから、特撮面での期待も大きいところです。
ただ非常に不安だったのが映画の尺の長さ。ラウレンティス版と違ってオリジナルになるべく忠実なリメイクと聞いていましたので、オリジナル版100分に対して今作の3時間を超えるランニングタイムは長すぎるのではないか、間延びした作品になってしまっているのではないかと思ったものです。
実際には3時間という長尺を感じさせない、退屈する暇もない怒濤の娯楽作に仕上がっていました。お見事。
キングコングが画面に登場するまでの1時間で主要な登場人物のキャラクター描写をしっかりとした上で、スカル島に着いて以降は危機また危機の大冒険映画。登場人物がみな魅力的だからこそ映えるところです。
ヒロインのアンを演じるナオミ・ワッツは本当に綺麗。こんなに綺麗な女優さんだったっけと思うほど綺麗で、あえてファンタジックな雰囲気に撮った映像にピタリとハマっています。映画の完成に執念を燃やすカール・デナムというキャラクターも良いですね。どこか'60~70年代あたりに流行ったエセ秘境ドキュメンタリー映画の監督を皮肉っているようにも思えてきます。誰よりもヒーロー然とした貨物船船長も格好良しですが、一番のお気に入りキャラは劇中映画の主演スターさん。昔の冒険映画のヒーローをからかったようなキャラクターで、名前もオリジナルの「キング・コング」(1933)でヒーローを演じたブルース・キャボットからいただいているようですね。楽しくて良いキャラクターでした。
さてスカル島で襲いかかってくる脅威はコングだけではありません。島の原住民に恐竜や奇怪な巨大昆虫の群れ。その一つ一つの描写が長くてしつこいところがピーター・ジャクソンならでは(笑)。特に谷下の巨大昆虫のシーンは吐き気を催すほどに悪趣味ですな。恐竜襲撃シーンなどもしつこい程に危機また危機すぎて笑えてくるほどです(笑)。普通に考えればもっと編集して短くしそうな部分ですが、「何が何でも撮りたいモノは全部撮るんじゃー!」という監督の声が聞こえてきそうです。また並の監督が同じ事をすれば冗長なシーンになりそうなところを、まったくそうは感じさせないのは流石。
昨今ハリウッドも邦画もリメイク流行りでネタ切れ感が漂う映画業界です。別にリメイクがダメというわけではありませんが、オリジナルより面白いリメイク作にほとんどお目にかかれないのもまた事実。そんな中で本作は、オリジナルへの愛やリスペクトを込めつつ、本当に高い実力を持った監督が、十分な予算を費やして完成させた、そんな幸せなリメイクでありました。
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