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だいぶと涼しくなってきましたね。特に朝晩。で、こういう季節の変わり目には必ず風邪をひいてしまうんですわ。
こう言う時には薬を飲んで安静にしているに限るわけですが、こんな状態で雪山にでも放り出されたら堪らんなぁとかボーっとした頭で考えたり。しかも人喰い熊でも襲ってこようものなら確実に生還出来ない自信があります。
と言うわけで、もう昨夜ですがぐったりしながら見た映画。
「ザ・ワイルド」(1997)
THE EDGE
有り余る金と若く美しい妻を手に入れた大富豪の老人。そんな彼の唯一の不安は写真のモデルをつとめる妻が若いカメラマンと浮気をしているのではないか、そしてそのカメラマンが妻と財産を手に入れるために自分を殺そうと企んでいるのではないかということだった。
妻とカメラマンの撮影旅行に同行してアラスカの山奥のロッジまでやって来た富豪。ひょんなことから彼は妻をロッジに残し、カメラマンと共に飛行機に乗ってさらに奥地へと向かうことになる。だが渡り鳥の群れに突っ込んだことで飛行機は墜落し、彼らは人喰い熊の徘徊する原生林に投げ出されることになった。
発端となるストーリーは遺産と女を巡るなんだかお昼のメロドラマみたいな設定ですけど、いざ山中でのサバイバルが始まると俄然面白くなってまいります。互いに反目し合いつつ、生き延びるために否応なく力を合わせていく二人の男。二人は大自然の脅威を切り抜けることが出来るのか。そしてカメラマンには本当に殺意があるのか。
さらに面白いのはこの二人の設定ですね。富豪の老人は大の読書好きという設定で、本から得た様々な知識を生き抜くために生かしていく冷静沈着な人物。一方若くハンサムなカメラマンはただ他人に当たり散らし、おろおろするばかり。
富豪を演じるのはアンソニー・ホプキンス。ハンニバル・レクターでお馴染みの役者さんですが、私的にはそれより以前まだそんなに有名でなかった頃の「遠すぎた橋」(1977)での最後の橋を確保し続ける隊長役が印象に強かったりします。この「ザ・ワイルド」の頃で60歳くらいですがアクションもこなし、そして重厚な演技派流石に上手いところです。
カメラマン役はアレック・ボールドウィン。こちらも好きな役者さんですが、本作でも口先ばかりの傲慢な男を見事に演じていました。
さて、アラスカの山々を背景に飛ぶ飛行機の素晴らしく美しい空撮(そしてジェリー・ゴールドスミスの音楽がまた美しい)から一転して彼らを襲う大自然の脅威なのですが、飢えや寒さといった切迫した空気が画面から伝わってこないのはかなり不満です。ですがその代わりに最大の脅威として登場するのが人喰い熊というわけですね。
熊が襲ってくるというと「グリズリー」(1976)とか「アドベンチャー・ファミリー」(1975)とか思い出しますが、本作の熊ちゃんも主人公達をどこまでも追い続け襲いかかってくるというなかなかのモンスターぶりを見せてくれます。
このままでは到底逃げ切れないと悟った二人が力を合わせて熊と戦うところが本作の最大の見せ場。スターを本当に熊と戦わせるわけにはいかないのでスタントや編集で誤魔化してはいますが、いや流石に本物の迫力。緊迫感溢れる編集で、傷つきながらもなんとか熊を仕留めた瞬間には大喝采です。
熊を倒した後はさしたる危機もなく、最後は男同士の対決と相成ります。ここは二人の演技力の最大の見せ場でもあり悪く無しですが、直前に熊殺しという大きなカタルシスが合った分展開的心情的に少々厳しいなぁとも感じたり。
監督のリー・タマホリは本作の後「007 ダイ・アナザー・デイ」(2002)や、その007シリーズのパロディみたいな「トリプルX」(2002)の続編「トリプルX ネクスト・レベル」(2005)といった大味なアクション映画を撮っていますが、本作のような重厚な趣のある作品をまた撮って欲しいですね。
放送記録:2006年09月21日PM09:00~10:54テレビ大阪「木曜洋画劇場」
さて今日の金曜ロードショーのお題はヤン・デ・ボン監督の出世作「スピード」(1994)がまたまた登場ですか。本編はいささか締まらない内容ですが、頭のエレベーターでのサスペンスシーンはなかなにか絶品なんですよねぇ。今回もそこだけ見るかな。
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