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もうだいぶ前にDVDで鑑賞しました。感想書かなくちゃと思っているうちに時間が過ぎ、記憶が薄れつつもあるので今のうちに記しておきます。
言わずと知れた作品ですね。清水崇監督がVシネマから劇場版へと取り続けている人気シリーズをサム・ライミがプロデュースした「呪怨」ハリウッド版です。
以前にも書きましたが、日本版「呪怨」シリーズは良くできた「お化け屋敷」映画でした。ドラマの整合性よりもいかに観客を驚かせ、怖がらせるかをメインに作られていました。ドラマの面白さを求めていた人には物足りないものがあったでしょうけれど、でもこれはこれでアリではないかと。
で、今回のハリウッド版。
基本ストーリーは日本版とほぼ同じです。そういう意味では日本版を見てきた人にとっては新味は無く、それが日本での劇場公開が今一つヒットしなかった理由であったと思われます。
しかし同時に今回のは日本版4作からのいいとこ取りであり、いわば過去シリーズの集大成的作品であったことも特筆すべき点でしょう。これまで「呪怨」を見たことのない人にとっては「これ一本見ておけばOK」な作りであり、またより深く呪怨シリーズを楽しみたい人にとっての入門作品ともなっています。
日本版「呪怨」に慣れ親しんでいる人にとっては、日本版のお金のかかった再現として楽しめる部分は大きいでしょう。より洗練された演出と美麗な映像は見応えありました。メインキャストが外人さんというのも、登場人物たちの孤独感不安感がより強調されてグッドだったかと。
アメリカ人的に不合理を嫌うためだそうですが、「家に入った者だけが呪われる」という明確なルールを設けたのも納得のいく変更であったと思います。まぁ、日本版での町中皆殺しな勢いが削がれたのは少し残念ではありましたが(笑)。
外人俳優さんたちも皆良い味を出していました。特に「家」に越してきた一家の奥さん役のクレア・デュヴァル、それにテッド・ライミが良い。サラ・ミシェル・ゲラーも綺麗だし、知らず知らずのうちに呪いに巻き込まれていく主人公役を好演。ただ、最後は戦うヒロインになっちゃうところがハリウッド的なところでしょうか。
ただラストについては少しばかり不満だったりします。続編に持って行くためなのは理解しますが、呪いに例外を作っちゃいけませんよねぇ。まぁサラ・ミシェル・ゲラーの登板も決定しているみたいですし、続編への期待はしていますが。
とにかく、これは最初にも書きました通り映像やシチュエーションで怖がらせる「お化け屋敷」映画です。何も考えずに怖がりたい時には最適でありましょう。
ところでこのDVDですが、サム&テッド・ライミ兄弟を始めとした海外スタッフによるコメンタリーが最高に楽しいのです。これだけで見る価値は十分にあるかと。
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