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久しぶりに映画観てきました。今日が上映最終日だった劇場版「仮面ライダー電王」。最終日ってことでシネコンの一番小さい箱だったのは仕方ないけど残念。客の入りは20人くらいかな。親子連れが一組しかいなかったのは平日最終回としては当然でしょうけど、残りのほとんどが大きなお姉さんだったのは平成ライダーシリーズの特徴でしょうか。
「劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!」(2007)
TVシリーズの方は実のところ飛び飛びに数回見た程度なんですよね。TVシリーズを知らないとこの劇場版は理解しづらいと事前に脅されたりもしていたのですが、いや、特に理解できない部分はなかったですよ? 逆に劇場版を見るとTVの方の不明だった部分が理解できるという作りなんじゃないかなぁ。
物語は単純で、すべての時間を支配できる神の列車を手に入れようとする仮面ライダーガオウとそれを阻止しようとする主人公たちの活躍。それなりに主人公の過去を掘り下げたり、劇場版ならではのスケールの大きな危機に陥ったり、過去の様々な時代を旅するシーンも楽しい。アクションシーンの見せ場もさすが東映特撮スタッフ心得ていて、いやいや良くできた娯楽映画に仕上がっていました。ここ長らくTVの特撮ヒーロー番組は見ていませんでしたが、いやいやなかなか子供番組とバカにできませんなぁ。
ところで敵役仮面ライダーガオウ役の渡辺裕之さん、TVシリーズの方でもちらちらと顔を見ていて何か曰くありげなキャラクターなのであろうと想像していたのですが、意外と底の浅い悪役だったのですねぇ。そこはちょっと残念ですが、1時間強の映画ではこれ以上の掘り下げは無理だったかな。
ついでに併映。
「電影版 獣拳戦隊ゲキレンジャー ネイネイ! ホウホウ! 香港大決戦」(2007)
TVシリーズの方は実のところ1回も見たことがありません。というわけで新鮮な気持ちで鑑賞。いや~、最近の戦隊モノのアクションは凝ってるなぁ。ロボットの作りも昔の段ボール箱くっつけたみたいなのじゃなくて動きやすそうなデザインになってるし。
物語は「電王」よりググッと低年齢層向けを意識してかかなり単純なものですが、まぁ話の中身は無いにしても派手なアクションシーンの連続で退屈はしません。それに終盤、新たな巨悪を倒すために主人公たちとそれまでの敵が手を組んで戦うっていう展開はかなり好き。元々主義主張が違う者同士が手を組んで巨大な敵に立ち向かうっていう展開に燃えるものでしてね。「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー2」とか。まずは子供向けのヒーロー映画としては悪くない出来だったかなと。
ところでこの手の戦隊モノの楽しみの一つに戦う美少女や色っぽいお姉さんを鑑賞するというのがあったはずなのですが、今回見たところ(TVシリーズの?)敵の女幹部らしきキャラ(カメレオンメカに乗っていた人)は美人でまことに良かったのですが、それ以外の女性キャラがことごとく微妙なみなさんだったのはどうしたものか。
大阪梅田ブルク7 シアター4にて鑑賞
さて話変わって、昨夜例の試写会がありAT-Xでも放送された「SchoolDays」最終回。ネットに上がっていたキャプチャー画像だけ見ましたが・・・それまでは現実の事件のために放送中止に追い込まれて制作者のみなさんが気の毒って思っていましたが、前言撤回、深夜とはいえ見ようと思えば誰でも見ることのできるTVでコレを流そうとしていた人たちはどうかしているのではないか。こういうのが作りたければOVAとかでやれば良い。基本的に私は「規制」というのは好きではありませんが、でもある程度のモラルとかは必要ではないかなぁ。今はアニメ作品も頭打ちな状況なのはわかりますが、やたらと刺激だけを高めて知名度を上げようと言う風潮は好かんです。
ああ・・・日本、初戦黒星スタートですよ。
と言うわけでワールドカップの日本vsオーストラリア戦を見終わりまして、ちょっと脱力というところです。
まぁそれはそれとしまして、
ようやく久々の参加イベントが終わりましたんで、またこのブログにも時間をかけられるかなと。
またちょこちょこと映画の感想などを書き綴っていきますので、どうぞよろしくです。
さて、こちらも久しぶりにTVでの映画鑑賞でした。
80デイズ (2004)
AROUND THE WORLD IN 80 DAYS
かの「80日間世界一周」(1956)は、実に豪華絢爛たる超大作でした。実は映画そのものは単調なドラマ運びもあって娯楽作としてはあまり褒められたものでもないのですが、豪華なスターたちの競演や世界各国の誇張された描写など、イベント映画として大変楽しい映画となっていました。余裕とユーモアを忘れないイギリス紳士然としたデヴィッド・ニーヴンもまた実に良し。
さて、そんな「80日間世界一周」が突如リメイク。どうして今更という感は拭えませんし、ジャッキー・チェン主演というのも不安を煽ります。
が、実際に見てみて、これはこれでアリかなという印象です。
まず本作はリメイクとは言い難いものがあります。いわば「原作:ジュール・ヴェルヌ」ではなく「原案:ジュール・ヴェルヌ」くらいの違いかと。ドラマの中心を80日間での世界旅行ではなくジャッキー・チェンと彼をつけ狙う犯罪組織との戦いに置くことで、まったくオリジナルとは印象の違った作品に仕上がっています。
まぁヴェルヌの原作をカンフー・アクション映画にしてしまったことには異論もあるでしょうし、私自身も嬉しくはないところですが、しかしオリジナル同様に豪華なゲストスターたちをあちこちに散りばめながらテンポ良く進む本作は正しくお祭り映画として成り立っていると思います。
しかしジャッキーアクションに比重を置きすぎ、世界の旅というイベント的見せ場がおざなりになったこと。そして肝心の仏像を巡る争奪戦のドラマがありがちで面白みが無いというのが問題ですね。少なくとも原作として上げている以上、物語の舞台設定程度のおざなりな扱いではなく原作の面白さも生かして欲しかったものです。
大体主人公一行の旅の障害が犯罪組織の襲撃だけで、それが無ければ80日どころではなく楽々と世界一周できそうな雰囲気はいかがな物か。
そしてジャッキー映画として見てもアクション的見せ場は少なく、正直言ってやや中途半端な雰囲気が漂います。
と言うわけで何も考えずに子供と見るファミリー映画としてはディズニーらしいまずまずな出来とは思いますが、全体としてはやや残念。
ところで国々を移動する際のCGで描いたいかにもファンタジックな街の全体像から展開が始まる映像は面白し。しかしこれもあまり生かされているとは言えないところがこれまた残念ではありました。
放送記録:2006年06月12日PM08:00~9:54テレビ大阪「各国スター勢ぞろい!夢の世界一周!大冒険シネマスペシャル」
いやはや、もう1ヶ月もこのブログを放置していますね。ここんとこ何かと私事でドタバタしていまして、面目ないことです。この間DVD等で見た映画も少々溜まっていますので、何とか近いうちに感想など書ければと思っています。
さて本題。
好事家の方はもうすでにご存じと思いますが、今月5月21日にイタリアB級映画の勇たるヴィンセント・ドーン監督が亡くなられました。
ヴィンセント・ドーン監督と言えばブルーノ・マッティ他様々な名前で'80年代を中心に綿々と映画を撮り続けてきた方ですが、その特徴はとにかくどんなジャンルであろうと作る映画作る映画がことごとくグダグダであったことでしょうか。とは言え、監督としてはダメダメであっても本当に好きで撮っているんだなぁという映画愛を作品から感じさせてくれる方でもありました。ことに我が愛するダメゾンビ映画「ヘル・オブ・ザ・リビングデッド」(1980)1本だけで全て許してしまえるのですよ。
その他、ルチオ・フルチ監督が病気降板したために実質ヴィンセント・ドーン監督が撮ったやはりダメゾンビ映画「サンゲリア2」(1988)や、昔深夜放送で見た異色のダメSF映画「ラッツ」(1983)など、思い出深い作品でありました。
近年もビデオ作品ながら「食人族」(1981)の勝手に続編「食人族2」(2003)「食人族3 食人族VSコマンドー」(2004)を撮って元気なところを見せており、また本年には昨今のゾンビ映画ブームに乗って期待の新作ゾンビ映画「Zombies: The Beginning」(2007)を制作中だっただけに本当に残念です。「Zombies: The Beginning」、どの程度出来ていたのでしょう。誰かが跡を継いで完成させてくれればいいのですが。
愛すべきダメ監督ヴィンセント・ドーン氏に心より哀悼の意を。
・Wikipedia:Bruno Mattei
http://en.wikipedia.org/wiki/Bruno_Mattei
・IMDb:Bruno Mattei
http://www.imdb.com/name/nm0559769/bio
・allcinema:ヴィンセント・ドーン(Vincent Dawn) のプロフィール
http://www.allcinema.net/prog/show_p.php?num_p=6769
なんかこう、アクションといい設定といい「リベリオン」(2002)ぽいなぁと思いながら見ていましたが、同じ監督さんだったのですねぇ。
「ウルトラヴァイオレット」(2006)
ULTRAVIOLET
近未来の管理社会を舞台にしたアナクロな設定とスタイリッシュなアクションという、まぁ「リベリオン」のカート・ウィマー監督らしい新作です。しかし圧倒的に低予算だった「リベリオン」の方が圧倒的に面白いというのはどうしたものか。「リベリオン」に比べて舞台設定の描写も足りず、ドラマも単調でバカバカしすぎる。そして派手な見せ場は多いものの肝心のアクションは退化していて爽快感に欠けるし、どこかで見たようなシーンも多し(子供が井戸に落とされるシーンとかさぁ、既視感ありすぎでクラクラきます)。基本「リベリオン」に「バイオハザード」やら「ブレード」やら「マトリックス」やらなんやらかんやら混ぜ込みまくって、作品の印象を薄めまくってしまったような。ランニングタイムも短めだし派手は派手なので時間つぶしにはいいかと思いますが、何かしら心に残るものがあれば良かったのですけどね。
ところで主演のミラ・ジョヴォヴィッチ。好きな女優さんではありますが、「バイオ」シリーズといい妙に画一的なアクション女優として使われることが多いのはちょっと勿体ない感じ。そもそも正直なところ、あんまりアクション上手くないよね。まぁそこら辺も監督さんがカッコ良く撮ってあげればいいんですけど、その点でもこの「ウルトラヴァイオレット」ではワリ食った印象です。
・仰天! 段ボール紙詰めた肉まん販売 比率は約6対4
http://
北京で、ダンボール紙を詰めた肉まんが、複数の露天で売られていたというニュースです。
私は昨夜ネットでこのニュースを知ったのですが、その時はまだ半信半疑でした。いくら中国と言えどもさすがにこれは・・・と。今日になってTV等各マスコミでも報じ始めましたね。ヤレヤレ。
それにしてもダンボールと肉が6:4って、ダンボールがメインかよ!
ついでに言えばカセイソーダのことは報道されていましたが、具を煮込んだり皮をこねたりするのに例の寄生虫まじりの水道水が使われているだろうことも想像に難くありませんね。またダンボールと混ぜた豚肉とやらは本当に(ry
オリンピックの際には世界中の人が中国に集まるわけですが、間違っても露天やそこいらの食堂では食事しないように願います。ちゅうか・・・こんな国で本当にオリンピックを開催する気かね。
ここ最近発覚した危険な中国製品の纏めがありましたので、ちょっと補完した上で貼っておきます。これらは奇跡的に報道に乗っただけで、ほんの氷山の一角であることは言を待たないでありましょう。
塩→塩化ナトリウムの代わりに亜硝酸塩の偽塩
ハミガキ粉→有害物質混入
野菜→農薬漬
割り箸→漂白剤漬
水道水→細長い虫が大量に混入
土鍋→鉛とカドミウムが溶け出す
咳止めシロップ→工業用ジエチレングリコール使用 死者多数
食用油 → 排水溝からすくった工業廃油を薬品で脱色して販売。
インスタントラーメン→上の油を使用、死者2名
ペットフード→工業用小麦粉でペット死亡
中国産アンコウ→毒ふぐ混入
ぬいぐるみ→中身は産廃。アレルギー多発
キクラゲ→キノコに薬品で着色したもの
粉ミルク→中身はデンプンに香料
緑化運動→枯葉をペンキで着色
中国産ウーロン茶→有機リン系殺虫剤「トリアゾホス」が相次いで検出
豚肉→汚水を注入、重さを増やして値段を高くするため。病死の豚肉も販売。
果物→汚水を注入、重さを増やして値段を高くするため。
ソーセージ→腐敗肉、病死肉を着色、香料を添加して製造・販売。
お酒→メチルアルコールを添加して製造・販売。
米→重金属汚染。
ミネラルウォーター→重金属、細菌で汚染。水道水を詰めただけの偽物も多い
牛乳→廃棄された革靴から蛋白質を抽出、白く着色して販売
紙ナプキン→使用済み生理用品を着色。大腸菌、結核菌、肝炎ウィルスを検出。
爪楊枝→使用済みを水につけて再利用。大腸菌、結核菌、エイズウィルスを検出。
醤油→人間の髪の毛からアミノ酸を抽出、水で薄めて出荷。
肉まん→苛性ソーダに漬けたダンボールと豚肉を6対4で混ぜ合わせて製造。
シソの葉→基準値を超えるヘキサフルムロンを検出。
しょうが→基準値を超える農薬BHCを検出。
キクラゲ→基準値の約2倍の残留農薬が検出。356校の給食に使用予定だった。
化粧品→死刑囚の皮膚でコラーゲン抽出。
うなぎ→大腸菌、抗菌剤「エンロフロキサシン」が安全基準量の数倍を上回る量検出。
さて、このうちどれくらいが日本に入ってきているか。とりあえず100円ショップなどで売られている割り箸や爪楊枝、綿棒などはほぼ中国製ですので買うのをひかえています。自分の身に触れるようなモノは気を付けたいですもんね。
アメリカでは汚染された中国食品を区別するため「チャイナ・フリー」という表示が始まったというニュースもありました。こういうの日本も導入して欲しいけど、いろいろと利権が絡んでいるだけにムリなんだろうなぁ。
・【米国】 健康食品メーカー、自社製品に「チャイナ・フリー(中国は含んでいません)」表記[07/06]
http://
まぁそれでもようやく中国製品の危険性について日本でも報道されるようになってきたのは良いことですね。韓国食品等の問題についても同じように扱えるようになればもっと良いのですが。
関連ニュース
・ブランド水の中身は水道水、北京で偽物横行
http://
TV番組「太田総理」はどうにも好きになれない番組なのでまず見ないのですが、昨日放送の中で民主党の議員さんがとんでもない発言をしたとかでネットでも騒ぎになっていました。で私もyoutubeで見ましたが・・・これは酷いし腹立たしいですわ。
動画1
http://jp.youtube.com/watch?v=ScJkZJYwbE0
動画2
http://jp.youtube.com/watch?v=qmjLPH9CKGA
・民主党のネクスト法務大臣が子供を殺された母親に暴言を吐きまくる
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/997016.html
平岡議員が食い付いた青木さんの事件は私もおぼろげに記憶していましたが、改めて記録を読んでその凄惨さに震えが来ました。この極悪な事件の被害者遺族に面と向かってここまで言える平岡議員は、ある意味勇気あるのか空気が読めないのか。何にしろコレが民主が押す「ネクスト法務大臣」かと思うと気が遠くなりますわ。
・滋賀・青木悠君リンチ殺人
http://yabusaka.moo.jp/outu01.htm
・滋賀県大津市、障害者殺人事件
http://www.myhomepage.vgocities.net/aoiryuyu/ootsushougaisha.htm
↑では民主党の平岡議員の発言(動画2)が問題とされていますが、同じく民主党の郡和子議員(動画1)もかなり酷いです。発言内容を書き起こしてくれた方がいましたので貼らせていただきます。
――――――――――ここから―――――――――
平岡もだが、もう一人の発言や態度もむかついたので書き起こした。
動画1:13~2:03
http://jp.youtube.com/watch?v=ScJkZJYwbE0
郡和子「性格形成の過程にある人たちがそんな重大犯罪を犯さざるを得ないという状況
に目を向けることこそが大切なんじゃないか。」
「犯さざるを得ない状況ってなんなんですか。」
モナ「聞きたいんですけれど、被害者になりました、子供が殺されました。
少なくとも厳罰を求める、そうして欲しいって思う被害者の気持ちは
どこで解消されるんですか。「それは分かりますけれど・・・」それをどう解消されるんですか。」
郡和子「事件の過程をしっかり開示することが必要でしょうし、
そしてその少年がなぜそういうことに至るようになったのかってことも・・・」
モナ「それを知っても相手が厳罰に処せられてなければ、なんの納得もできませんよ。」
郡和子「でも、自分の子供がもしそんな犯罪を犯してしまったら、
逆に言うとどういう風にお答えになりますか。」
モナ「それはでも、ルールがあればしょうがないんじゃないですか。
そういうルールを私は決めるべき・・・」
郡和子「ああ、そうですか。それは違いますよ。ほほほほほ。」(動画2:03地点)
――――――――――ここまで――――――――――
そもそも民主党には何も期待していませんでしたが、TVで堂々とこういう発言をできる人たちを飼っているようではますますダメだなぁ。
・平岡秀夫HP
http://www.urban.ne.jp/home/hideoh29/
・郡和子HP
http://www.koorikazuko.jp/
なんか久しぶりに新聞記事で大爆笑してしまった。
・映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」の海賊の中に日本人がいないのは、歴史の反省が足りないから…東京新聞
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/985635.html
東京新聞さんは過去にもトンデモ記事を連発している新聞社さんですが、今回のはまた飛び抜けてアホらしい。この新聞社さんってアタマのおかしい記者さんしかいないのだろーか。
そもそもこんな無様なこじつけを書いている人が「映画ファン」を名乗るとは片腹痛いですわ。
以前より見たいと思っていた一本。一昨年に亡くなった奇才、石井輝男監督の異色時代劇であります。
ポルノ時代劇 忘八武士道 (東映・1973)
人斬り死能の異名を持つ浪人明日死能。「生きるも地獄、死ぬもまた地獄」・・・流れるがままに生き、立ちはだかる者を斬り続ける死能は、捕り方に囲まれ川へと飛び込む。死する運命に身を委ねようとしていた死能を救ったのは、花街吉原を支配する忘八たちだった。
人の持つ八つの心を忘れ去った人でなしの集団、忘八。その元締め大門四郎兵衛は死能を殺し屋として雇い入れる。吉原の隆盛と権力を脅かす相手を斬って斬って斬りまくる死能。だがその一方で、死能は自分が用済みになった時に四郎兵衛が何を企むのかを理解していた。
やがて四郎兵衛と幕府老中の間で密約が交わされ、四郎兵衛は今や邪魔者となった死能を阿片と女漬けにした上で抹殺を企む。全て承知の上で自ら罠にかかる死能。死能は阿片の見せる幻覚に耐えながら女達を斬り捨て、四郎兵衛に逆襲すると待ちかまえる数十の捕り方の中へ単身切り込んでいくのだった。
いやもう、手足や生首が豪快に飛びまくるオープニングから実に快調(笑)。石井監督ならではのエログロ味満載のまさに逸品と言えましょう。原作は小池一雄&小島剛夕の「子連れ狼」コンビによるコミックですが、その「子連れ狼」が同年に萬屋錦之介主演でTVドラマ化され、そちらでも石井監督が演出を手がけています。両作の雰囲気の共通性などを楽しむのも良いですね。
本作の主人公明日死能を演じているのが、やはり昨年亡くなった丹波哲郎。全ての感情を失ったように淡々と人を斬りながら、一方で奇妙な独自のモラルを持つ不思議なアンチヒーローを見事に演じています。まぁ、元々演技派とは言えない丹波さんですから、この淡々とした演技は演じやすかったのかもしれません(笑)。しかしそんな死能が自分を慕っていた忘八の一人姫次郎の無惨な死に際して初めて感情を顕わにするシーンは、胸を打つ名シーンでありました。
しかし本作の同年に東宝の「日本沈没」で人情派の総理大臣を重々しく演じていたりして、気に入ったならどんな役でも引き受ける丹波さんらしい話ではあります。
大門四郎兵衛配下で忘八者のリーダーを演じるのが「水戸黄門」の格さん役等時代劇ではお馴染みの伊吹吾郎。これがまたいい。人でなし集団のリーダー役に相応しい凄みのある演技で、ヘタすれば主役を喰ってしまいそうな勢いです。
吉原の利権を一手に握る大門四郎兵衛には、やはり時代劇の悪役でお馴染みの芸達者、遠藤辰雄。憎々しくも愛嬌のある悪役ならこの人って感じで、妖怪じみた四郎兵に存在感を与えています。
さて、多くの人が興味を惹かれるであろうタイトルの「ポルノ時代劇」という部分ですが、実のところさしたる物ではありません。確かに女の裸はいやってほど出てきますが時代が時代ですからね、ポルノ的描写に関しては昨今のAVなどを見慣れた人にとってはぬるすぎると感じることでしょう。
ですが本作が一部好事家から絶賛されるのは、この裸を晒しまくる女達の中にある女優さんが居るのが大きな理由の一つでありましょう。本作のヒロインであり、女忘八のリーダーお紋を演じるのが、かのひし美ゆり子嬢なのです。
ひし美ゆり子と言えば「ウルトラセブン」(1967~1968)のアンヌ隊員や「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」 (1972)のお姉さんとして、かつての特撮少年の憧れを一身に受けた女優さんでありますね。かく言う私もそんな少年の一人でしたが。 ほんの少し色っぽくなったアンヌ隊員が美しい全裸を惜しげもなく晒しまくるわ、大の字に縛りつけられてエロジジイたちに品定めされるわ、小さめのオッパイをいいように揉みしだかれるわ、まぁかなり堪らんものがあるのは確かなわけです。アンヌ隊員の愛らしさ純情さに惚れていた身としては、少々複雑な気分もあるんですけどね。もっとも'70年代のひし美さんと言えば本作だけでなくいろんな映画で裸を晒していたわけですが、その中でも本作での脱ぎっぷりの良さがピカイチではあります。
さて、阿片の幻覚を振り払うために自らの体を傷つけつつ捕り方の群れに切り込んでいくクライマックス。再び宙を舞いまくる腕、脚、生首。この病的とも言える壮絶な美しさよ。'60年代に「網走番外地」シリーズを大ヒットさせ、'70年代にはエログロの巨匠と呼ばれた石井輝男監督の面目躍如たる強烈な殺陣です。しかしどんな狂気に満ちた映像を撮りながらでも、常にカメラの目線が冷静に感じられるのが石井作品の特徴であり面白いところですね。
'60年代から'70年代にかけて映画界全体の観客動員数の減少によって邦画各社は生き残りをかけての試行錯誤をし、異常性愛シリーズ等の所謂東映ポルノが誕生。本作もそんな東映ポルノ路線の一本だったわけですが、しかしそんな枠を超えてこれは見事なまでに石井監督らしいキワモノ的な、同時に見事な娯楽時代劇でありました。
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