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と言うわけで、日本版「ブレア・ウィッチ」と呼ばれる作品です。
「ノロイ」(2005)
2004年、怪奇実話作家の小林雅文氏の家が火事で全焼。奥さんの焼死体が発見されたが小林氏は行方不明となる。氏は失踪直前にある現象を追ったビデオ作品を完成していたが、これを白石晃士監督の手により劇場作品として再編集されたのが本作である。
と、まぁそういう設定の劇映画であります。
作品はあくまでドキュメンタリーという形式で作られ、ほとんどが手持ちのビデオカメラで撮られているので少々手ブレに酔ってしまう人もいそうですが、それがリアル感を盛り上げることにもなっています。ここらへんの手法も「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」(1999)を習っていますね。
内容はと言うと主人公の小林雅文が様々な特異な現象を取材していくうちに、それぞれが別々の物事だと思われたのが徐々に1つの事象に集約されていく展開はミステリータッチでなかなかに面白い。さらにダムに沈んだ村でかつて綿々と伝承されてきた「神具魂(かぐたば)」の伝説や、そのかぐたばを鎮める鬼祭りなどが絡んでくると伝記ミステリー調にもなってきます。個人的には好きなタイプの展開。
作品全体の作り込みもなかなか良く出来ています。村がダムに沈む直前、'70年代に行われた最後の鬼祭りを記録したフィルムの退色具合などもリアルです。
ただ、あくまでドキュメンタリー映画という設定を通そうとするならば、どうにもやりすぎなのが惜しまれるところ。
「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」では最後まで魔女や超常現象を直接映すことなく、観客の想像力を刺激して恐怖感を醸し出すこと、現実味を強めることに成功していました。対して「ノロイ」ではあまりにもあっさりと幽霊やらかぐたばやらを画面に出し過ぎ。これではドキュメンタリーとしてのリアル感が台無しです。首つり死体を長々と舐めるように撮影したり、それを劇場映画として公開するなども本物ならあり得ないでしょう。
ドキュドラマとしてかなりな作り込みをしながら、最終的には典型的なホラー映画エンタテイメントに走ってしまったのは勿体なく感じます。実際、幽霊など出す必要は無かったし、むしろ出さない方が「ブレア・ウィッチ」同様想像力を喚起されて後を引く怖い作品に仕上がっていたのではと思われます。
まぁとにかく、映画としての出来は傑作とは思わないけれど悪くはなし。ドキュドラマとしては、どうせなら最後まで嘘を付き通して欲しかったかな、と。
それはそれとして私は今まで知らなかったのですが、本人役で出演していた松本まりかという女優さん、可愛いですね~。
最後に、本作が日本版「ブレア・ウィッチ」と呼ばれる一番の理由であるところの宣伝について。
「ブレア・ウィッチ」同様リアル感を盛り上げるためにネットを活用したわけですが、「ブレア・ウィッチ」が公開された当時と違ってネットの発達によって逆に簡単に嘘がバレてしまったのは気の毒な気もしましたが、まぁちょっとした検索でバレるあたり作り込みが甘すぎですよね。
本作公開に当たって作家小林雅文の個人サイト、そのファンサイトなどを2003年分まで遡って作り上げたり、小林雅文の本屋ビデオを発行したという設定の杉書房なる出版社のHPを立ち上げるなど努力は認めます。が、そのいずれもがたちまち嘘サイトだと看破されてしまいました。やるならもっと徹底的に作り込めよとは思いつつ、今の時代では難しい部分も多々あるのだろうなぁと思ったしだいです。
(でも特にファンサイトですが、当分はちゃんと更新しろよと思いますよ。映画の公開が終わったら放置というのではまったくつまらないこと夥しい。まぁ・・・実はファンサイトの管理人も失踪していたとか死んでいたなんてオチが付くのなら良しですが(笑))
以下に関連サイトを張っておきますが、小林雅文公式ホームページとファンサイトは副読本として読むとちょっと映画の理解が深まったりするので映画を見終わった後に読んでみるのもいいかも。
「ノロイ」OHP
http://www.no-ro-i.jp/
*ちょっとビクッとさせられますのでスピーカーの音量に注意。
小林雅文公式ホームページ
http://koba1964.hp.infoseek.co.jp/
小林雅文公認ファンサイト
http://blog.livedoor.jp/kaikifan/
杉書房
http://72.14.207.104/search?q=cache:WNIl5vRe8PIJ:www.sugishobou.jp/company.html+%E6%9D%89%E6%9B%B8%E6%88%BF&hl=ja&gl=jp&ct=clnk&cd=1
*すでに消えているようなのでキャッシュを。
ところで以下は「鈴鹿山脈/登山日記」という個人サイトさんですが、こういうところから「ノロイ」のネタバレがあったりするのもネットの面白いところですね。神社は松本まりかさんとアンガールズの未放送番組を撮影したところのようですし、村は鬼祭りを撮影したところですね。どちらも雰囲気ありますし、一度行ってみたくなりました。
鈴鹿山脈/登山日記/山行記録/鈴鹿:比婆之山
http://s-soul.hp.infoseek.co.jp/record/mt2004-12-18.html
と言って、見たのはもう1ヶ月ほど前なんですけどね。
そもそもこの作品、ロードショー公開前に映画館関係の友人にネタバレ、すなわち「ノンフィクションではない」ではないということを聞いてしまったため急激に鑑賞意欲が減退し、結局そのまま今まで見ることがありませんでした。でもまぁ、本作に対していろいろと賛否両論を聞いていたので一度見ておくべきだとは思っていたんだすよね。さらに昨年「日本版ブレアウィッチ」と一部で評された「ノロイ」(2005)がちょっと話題になったこともあり、満を持しての鑑賞となりました。
「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」(1999)
THE BLAIR WITCH PROJECT
大学映画学科の学生3人が旧名ブレアの森の魔女伝説に関するドキュメンタリーを撮ろうとブラック・ヒルズの森に入っていくが、そこで世にも奇怪な体験をして全滅する。
とストーリーだけを見るとこれほど単純でありがちなホラー映画もないわけですが、その映画そのものをノンフィクションのドキュメンタリー映画として制作したところが振るっています。元々制作費が日本円で数十万円という超低予算故の苦肉の策だったのかもしれませんが、一種異様な雰囲気と恐怖感を醸し出しています。
序盤、町の人々にインタビューしたり美しい森の中での撮影と和気藹々としていた3人が、もしかして自分達は森の中で道に迷ったのではないかと感じ始め、反発し合うあたりから一気に不安感が増します。ここに至るまでにブレア・ウィッチの伝説が断片的に語られ、想像力をかき立てられるのもいい感じです。
そして体力精神力を消耗した3人の周りで起こる様々な不可解な出来事。森の中に自分達以外にも誰かが居るのではないかという恐怖。しかし決してその謎の存在を直接的に描写しないのも、(やはり資金的な問題もあったのだろうけれど)不安感を増幅させていきます。
カメラマンのジョシュアの姿が消え、残されたヘザーとマイクが最後の夜に伝説の中の家に遭遇したところから一気呵成なクライマックスです。出演者達本人が撮影した16mmカメラのモノクロ映像とビデオカメラの映像の編集も見事。そしてマイクが背を向けて部屋の隅に立っているラストショットはそれまでの伏線を昇華した、ゾッとさせられる見事なショットでありました。
撮影に際し出演の3人にはそれぞれその日の自分の分の台本だけを渡し、カメラ2台を渡して森の中に放置という手法を取ったそうな。で、夜な夜な台本にない様々な仕掛けで彼らを脅かし、彼らにストレスをかけ、消耗させていったと。これで彼らが人間でなければ動物愛護団体が怒鳴り込んで来そうなやり方ですな(笑)。映画の中で描かれる彼らの苛立ちや怒りはそうして作り出されていったわけです。
本作品では最後まで魔女も幽霊もモンスターも登場しません。全ては観客の想像力に任せているわけですが、そこが素晴らしい。金が無いのをアイデアでカバーする、まさしく低予算B級映画の鑑のような作品です。
しかしまぁ、公開当時は作品の内容云々よりも、それ以外の部分が話題になった作品でもありました。ネットやその他メディアを利用し、徹底的に本当のドキュメンタリーということを強調した宣伝手法です。
劇映画をあたかもノンフィクションと思わせる宣伝手法は昔からありました。「食人族」(1981)や「スナッフ」(1976)あたりが有名で、その他カメラマンがライオンに喰われる「グレート・ハンティング」(1975)やダイバーが足を食いちぎられる「シャーク!!」(1975)といったフェイクドキュメンタリーなども数多くありました。しかし本作「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」ではその手法にネットを最大限活用したところが目新しく、実に効果的でもありました。
個人的になんとも残念なのは、出来ることならネタバレ無しで本作を見てみたかった。そして見事に騙されたかったというところです。
さて、最初に書いた「日本版ブレアウィッチ」の「ノロイ」ですが、タイミング良くDVD化されましたので先日見ました。こちらについてはまた次回にでも。
最終回です。
カイが最後のピースをはめ込みパズルが完成した瞬間割れた封印の鏡が元通りになり、魔王は氷の城の地下へと吸い込まれた。だがカイの心臓に突き刺さっていた鏡の欠片が残っていたために封印は完全ではなかった。復活する魔王。同時にカイは胸を押さえて苦しみだしたのだ。ラギはゲルダとカイを護るように雪の女王に言い残し、狼ホルガーと共に魔王との戦いに赴く。ゲルダとカイは互いに抱き合い、大粒の涙を流す二人。その涙とと共にカイの目から鏡の欠片が流れ落ちた。鏡は完全に修復され、ついに魔王は奈落の底へと封印されたのだった。
オーロラの下、ゲルダは記憶を取り戻したカイと語り明かす。そしてラギは女王から雪山での部下達の死の真相を聞いた。
故郷に向けての旅立ちの日。ゲルダとカイ、そしてラギは女王とトロル達に別れを告げ氷の城を後にした。旅の途中でのフリーダやベーとの再会と別れ。そしてラギもまたゲルダ達の故郷の村を目前にしたところで二人に別れを告げ、ホルガーと共に別の道を歩み始めるのだった。
懐かしい村。ゲルダとカイは互いの部屋に駆け込むと窓を開けた。そこにはあの鉢植えのバラがしっかりと根を張っていた。幾年かが過ぎ、その鉢植えのバラが大きな木に成長した頃、村の教会でゲルダとカイの結婚式が執り行われていた。家族や友人たちに囲まれ口づけをかわすゲルダとカイ。二人の上に時季はずれの雪が舞い始めていた。
それは、二人を祝福する雪の女王からの贈り物なのだった。
いくつもの別れと再会が描かれた最終回らしい最終回でした。無理に盛り上げることなく逆に淡々と押さえた演出で描くあたり、演出家の力強い自信を感じて見事なものです。ありふれた展開ではあるはずなのに、どうにもウルウルさせられてしまいました。
気になったことと言えば、やや詰め込みすぎというところでしょうか。ここら辺り話数短縮のあおりを受けているのかもしれませんが、それぞれのエピソードをもう少しじっくりと描いてもらえるともっと感情移入できたのではないかと。
特にラギと女王関連のエピソードは物語的にかなり大きなものだっただけに、この最終回でやってしまうとまるでラギが主人公に見えてしまうのが辛いところ。そしてゲルダとカイが村に帰り着いてから結婚に至るあたりももっと時間をかけられたら良かったと思います。後2話、最低でも1話欲しかったですね。
しかしそう言った部分も含めた上で、本当に良い最終回でした。
シリーズを通して考えても見事でした。アンデルセン童話の他作品を次々と作品内に盛り込んでいく構成はどうしても各話ごとの方向性にバラつきを見せましたが、それを逆に作品の味にしていました。そして何よりも面白かった。
本当に久々に次週が楽しみになれる作品でした。出崎監督以下、スタッフの皆さんに感謝です。
それはそれとして、猿のアモールの扱いについてですが・・・
ゲルダってば、アモールのこと完全に忘れていたのね(笑)。
それと今回もラギの異常なほどの強さが目立ちました。剣一本で魔王と互角どころか圧倒してしまうとは!
そんな魔王に苦戦していた女王様って、意外と弱い?(笑)
え~1時間スペシャルです。
BLEACH
死神代行の事件ファイルスペシャル
空座町で起きた連続神隠し!消えた女子高生が語る驚きの真実!! ついに姿を表す闇の力とは!!
前半第68話「悪魔の正体、明かされた秘密」
長々と続いてきた中身のない「ゲーム」もようやく終わり、おおかたの予想通り謎の3人組の黒幕はやはり裏原さんでした。主人公達の力を試すためのテストだったという展開はゲームの内容も含め、私は原作もアニメも見ていないので分かりませんが「幽白」のエピソードそのままだということらしいですねぇ。
まぁそれはそれとして、最後まで「ゲーム」に関しては何ら面白みのないもので残念でした。今回は作画も悪かったですね。
さてオリジナル展開に入って以来のダラダラ引き伸ばしも終わり・・・
後半第69話「その名はバウント!魂を狩る者たち」
いよいよ本当の敵の出現。それも生きた人間の魂を食料にするという凶悪な敵の設定で、一気に緊張感が増したのは良し。人間の精気を吸い取り、吸い取られた人間は粉々になる、かつては吸血鬼と呼ばれたりもしたという敵の設定あたり「スペースバンパイア」(1985)からの頂きくさくもありますが、まぁいいでしょう。
前半に比べて作画も良く、卍解の使えない一護が危機に陥ったところでルキアが颯爽と登場という引きもなかなかいいですね。ここまでオリジナル展開のもたつきに少々いらいらしていただけに、爽快感ありました。今後も・・・期待していいのかな?
今回よりりりん達3人の改造魂魄はぬいぐるみに入ってEDのキャラと繋がりました。りりんはデザイン的にもキャラ的にも好きなタイプなんですけど、ここまでの話ではどうも無意味な笑い声がかんに障る部分もありました。が、ひよこ?のぬいぐるみになったりりんは可愛さレベルアップ(笑)。似たような言動していてもぬいぐるみだと許せるってのは不思議なものですな。
ルキアも帰ってきて、次回よりルキアとりりんの間に一護の部屋の居住権を巡って女の戦いが勃発しそうなのも楽しみだったり(笑)。しかし美少女2人と同じ部屋で同居とは羨ましいことですなぁ。
その他気になる部分。
・藍染の持つ崩玉が1年間は使えないという新設定。つまりオリジナルは1年はやる? まぁ面白くさえあればそれはかまわないわけですが。
・現在の原作の展開との整合性の問題。いずれ原作の展開に戻るとして、いろいろと弄らないと上手く繋がらなさそう。
さて、それはそれとして毎度一番面白いのは「死神図鑑ゴールデン」だったりするわけですが、今回はプレゼントネタの2本立て。砕蜂はもうすっかりこういうキャラですな。夜一さんヒドいよ(笑)。
さて、こちらも1時間スペシャルでした。
焼きたて!!ジャぱん
「パンダのパンだ!1時間スペシャル」
「焼きたて!!ジャぱん」でですねぇ、一番のお気に入りキャラが梓川水乃であります私にとって、今回は放送を待ち望んでいたエピソードでありました。作画も良く期待通りの出来でまずは満足。しかしあのしわがれ声も含めて好きキャラの水乃ですが、いやしかしこんなにしわがれていたっけ? まぁそれも良し。
黒やんのリアクションに関しては原作では爆死して血塗れバラバラ死体になったり刀を口から呑んで血をドバドバ吐きまくったりと、さてアニメ化の際はどうなるだろうかと思っていましたが、さすがにそのままでは無理だったようでかなりおとなしくなっていましたね。まぁ仕方のないところでしょう。
涙あり笑いあり、今回はいつにも増して見どころ満載でしたね。
女王によって氷河から救い出されたラギ。ゲルダはラギとの再会を喜ぶ。女王はラギに共に魔王と戦って欲しいと頼むが、かつて女王に部下を見殺しにされたラギはその願いを一度ははねつける。だがゲルダの為にならと、魔王との戦いを決意するのだった。その頃、魔王がマグマから生み出した炎の怪物達が氷の城に迫っていた。
まぁとにかくですね、ゲルダとラギの再会シーンがやはり良いです。
「この声は・・・ゲルダの声だ。この温もりは・・・ゲルダの温もりだ」
ラギの目覚めるシーンのこのセリフだけでしてやられます。
それにしても物語も大詰めのこの段階で、ここまで徹底してゲルダとラギの絆を描くのはいかがな物か。個人的には嬉しいですけど(笑)、どう見てもゲルダがカイよりもラギを大事に思っているように見えるのは物語構成上不思議な感じです。
それにしてもラギの強さよ。
雪の女王と魔王の戦いは当然人知を越えたものなわけで、いくら強いとは言っても人間にすぎないラギを蘇らせても戦いに参加できるものだろうかと思っていました。が、強い強い(笑)。マグマから生まれた怪物の振るう炎の剣を素手で真剣白刃取り! そして燃えさかるマグマの怪物を素手で殴り倒し圧倒する! もうムチャです(笑)。
パズルの完成が迫る中、女王とラギは魔王との戦いに挑む。パズル完成を阻止しようと魔王が襲ってくるのを見越し、先手を打ったのだ。火山上空での激しい空中戦。だが魔王は二人の隙をつき、一気に氷の城へと乗り込んでいく。間一髪女王とラギが追いつき、魔王の目の前でついにパズルが完成した。
赤トロルと青トロルは最初のうちは単なる賑やかし要員だったのが、すっかり良いキャラクターになりました。特にここ数回はゲルダも含めて仲良しトリオとして大活躍です。連中、ボクシングに対する妙な拘りがあるようですが、今回のクロスカウンター炸裂は大爆笑ものでしたね。出崎監督のセルフパロディが楽しいです。
ゲルダが最近になく楽しげな風だったのもラギとの再会がそれは大きいでしょうけれど、トロル達の存在もまた大きかったのだと信じます。
その他見どころなど。
とにかく今回も歌うゲルダ、とトロル達。今回はそれにカイも加わり、本当に楽しそうでした。
前回とは別人にしか見えないやたらと恐ろしげな魔王の顔。そして久々登場の風の化身バージョン。
巨大な顔分身しながらマグマの流れに乗って移動する魔王(笑)。
まぁ作画も濃ければ演出も内容も濃い一編でありました。ああ面白かった。
しかしラギが意識を取り戻すまでがやたらと駆け足に感じたのは、やはり話数短縮のあおりを食っているのでしょうか。いよいよ次回最終回。本当に良質な作品が終わってしまうのは寂しいことですが、この密度の濃い物語を最後まで見届けさせてもらいます。
モナコ編あたりからかな、アニメ「焼きたて!!ジャぱん」を見る時の楽しみは原作のあのパロディをどこまで再現してくれるかな?になってます。
で、桃屋の「ジャぱんですよ」はネタ的にそのままアニメ化は難しいかなって思っていただけに、先週の予告編で三木のり平が出ているのを見てちょっと驚きました。
ああ、やるんだ~って。
というわけで今日はOPから注目(笑)。
作品タイトルが「焼きたて!!ジャぱん」から「焼きたて!!ジャぱんですよ!」に変更されるという大ネタですが、無事にやってくれましたね。
原作エピソードの雑誌掲載時のタイトルロゴ変更。
↓
同エピソード単行本収録時のタイトル他、単行本内ロゴの徹底変更。
↓
アニメ放送時のタイトル及びアイキャッチのロゴ変更。
いや~、ネタがどんどん大きくなっていってるのが凄いですね~。 更にアニメOHPでも徹底して変更してます。いちおいつ戻るか分からないんでキャプチャ取っておいたり。
今回一番お見事と思ったのは、新聞のTV欄ですね。
今日のサブタイトルが「ですよ!海苔パン対決!! 超有名人が出るんですよ!」と頭に「ですよ!」を付けることで、「焼きたて!!ジャぱんですよ!」のタイトルを実現させていました。
それとペプシマンのネタも、残念ながらペプミマンと名前は変わっていましたが再現度は高し。
BLEACH 第66話「突破せよ!迷宮に潜む罠」
だから、単調なゲームとやらでだらだらと1話使われても退屈なんですよ。内容がスカスカな上に、合間にギャグを挟むものだから緊張感も皆無ですし。
後、今回のゲーム(とやら)は「CUBE」(1997)あたりからの戴きでしょうか。まぁこういう無限迷宮のネタはありがちですけどね。床が崩れたり、床が無くなったように見えるけど実は歩けるなんて罠は「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」(1989)を彷彿とさせます。
まぁなかなかオリジナリティなんてのは口で言うほどに優しいことではないですけど、脚本家さんがんばれ、と。
ところで結構酷評されたりしている新EDですが、私は歌も絵もかなり気に入ってたりします。
ついにカイと再会するゲルダ。カイに「あんた誰?」と冷たくあしらわれたゲルダはショックを受けるものの、カイの記憶を取り戻すために健気に頑張るのであった。そうしている間も何かと雪の女王にちょっかいをかけてくる魔王。炎の槍は飛んでくるわ、カイは凶暴化するわの大騒ぎ。女王は共に魔王と戦ってもらうため、大氷河で凍り漬けになったまま放置されていたラギを復活させる決意をする。
今回を見て、改めて本作は愛のドラマなのだなぁと思わされました。
ラギの中に眠る英雄ホルガーの魂を感じ、心惹かれる女王。魔王の女王への歪んだ愛。カイの女王への思慕。ゲルダのカイへの、そしてラギへの想い。登場人物たちそれぞれが誰かに対して抱く熱い気持ちがドラマを盛り上げていきます。
それにしても、長い長い旅を経て巡り会ったカイに自分が忘れられていたことに愕然としながら、それでも気を取り直して明るくカイに語りかけようとするゲルダの健気さ強さは本当に良いですね。そしてそうしたやや重い展開の中に挟み込まれる、今はまだ小競り合いながら女王と魔王の激しい戦いやゲルダとトロルたちの掛け合いの楽しさ。脚本も良いし、なにより行き届いた演出がやはり良し。
しかしゲルダと赤青トロルのすっかり仲良し描写は本当に楽しいですね。誰とでも仲良くなれてしまうゲルダならではでしょうか。そしてここのところやたらと歌を歌うシーンの多いゲルダですが、ゲルダが歌うと必ず何か悪いことが起こってしまうのは誰かの嫌がらせでしょうか(笑)。今回もゲルダが歌った直後にカイが凶暴化していましたし。
今回のサブタイトルはネタバレ以外の何物でもなかったので少々不満ですが、それはさておき、そのサブタイトル通り今回最大の見せ場はラギの復活だったわけです。
「何故部下を見殺しにしたのか!」
氷の中で意識を取り戻し女王を問いつめるラギは作画の力も相まって迫力あり。その問いの答えは次回語られるのでしょうけれど、何も答えぬままにラギを助け出す女王、そして楽しみながら女王にちょっかいをかける魔王も迫力ありました。作画と共に声優さんたちの演技も見事なものでした。
でも実は一番感動したのはラギの復活シーンより、狼ホルガーとゲルダの再会でありました。
次回はラギとゲルダの再会が待っています。さらなる感動があるのでしょうね。
さてさて、いよいよ次回は魔王との本当の決戦が始まるわけですね。物語の大クライマックスなわけですが、残り放送話数が2話と考えるとなんとも少ないです。魔王との戦いはもちろん、様々なドラマの決着をつけるだけで精一杯ということにならないことを祈ります。きっと、素晴らしい大団円を見せてもらえるものと信じていますけどね。
ハワイ旅行怖ええええ!
「SFバイオノイド」(1986)
ANNIHILATOR
ロバートは仕事も順調、美人の彼女とも結婚を控えて人生順風満帆。だがしかし好事魔多し。女友達とハワイ旅行に行った彼女が、旅行から帰ってきたら中身がバイオノイドにすり替わっていたのだ。彼を殺そうと迫る恋人型バイオノイドを間一髪車で挽き潰すロバート。だがバイオノイドの手による殺人が彼の犯行として警察に追われる羽目に。さらに人間社会の中に紛れたバイオノイドたちも彼を殺そうと迫ってくるのだ。この絶体絶命の状況の中、ロバートは僅かな手がかりを元にバイオノイドの秘密を暴く旅に出るのだった。はたしてバイオノイドの正体とは? そして消えた恋人は生きているのだろうか?
というわけで、設定的にはTVシリーズ「インベーダー」(1967~68)を思わせますね。知ってはいけない秘密を知ってしまった主人公が追われ続けるという設定はありふれたものではありますが、本作は低予算的ショボさもあるもののなかなかにサスペンスに溢れて良い出来です。
また目を赤く光らせながらどこまでも追ってくるバイオノイドの姿は明らかに「ターミネーター」(1984)の影響が色濃く出ていますが、80年代に多数作られた凡百の「ターミネーター」のパッチモン映画の中でも悪くない出来ではありました。
まぁ何と言いますか、引きちぎれた自分の片腕を振り回しながらしつこく襲ってくる女性バイオノイドにB級ホラー界のクールビューティ、リサ・ブロントを配するあたり分かってるなぁって感じです。リサ・ブロントと言えば多数の安い映画で印象を残していますが、「ゾンゲリア」(1981)での眼球に注射針ブッ刺し看護婦さんが最高でしたな。
でもちょっと不満も上げるなら、未知のスーパーテクノロジーで作られたアンドロイドとおぼしきバイオノイドですが、あまりにも頭悪すぎです。どうして人間一人殺そうとするのにあんなに不合理で効率の悪い方法を取るんだろ。しかも失敗してるし(笑)。
人間の姿の時は普通に生活してるのに、正体を現すととたんに動きが悪くなるのも「ターミネーター」的ですね。
そして最大の問題は、
バイオノイドを作った者の正体も、その目的も、恋人の安否も、何も作品中で解決しなかったことです。
ということで、本作はTVシリーズのためのパイロット・フィルムだったわけですね。TVムービーと考えるとこの出来はなかなか見事なもので、まんまと続きを見たくさせられたあたり掴みはバッチリというところです。
結局TVシリーズ化には至らなかったようなのが残念ではありますが、80年代の新しい「インベーダー」の物語を夢想させてくれたことは悪い経験ではありませんでした。
ところで、そういえば本編の途中で突然意味無くミュージックビデオ風のシーンが展開します。持て余した時間を埋めるためとしか思えないわけですが、その途中で「エクソシスト」(1973)のパズズの像が何度も意味有げに映し出されるのが奇妙な演出ではありました。もしTVシリーズが制作されていれば何らかの意味づけがあったのかもと思うと、これもまた残念ではあります。もっとも、何の意味もなかったという可能性が高いとも思いますけどね(笑)。
放送記録:2006年01月25日PM7:30~9:15サンTV「シネマスタジアム」
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