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「オバンバだよ~!」「まったくハーゲンタフだ!」でおなじみ、ダン・オバノン監督による「バタリアン」(1985)は笑いあり恐怖ありの傑作ゾンビ映画でしたな。で、それから20年、待望(?)のシリーズ最新作が登場です。
「バタリアン4」(2005)
RETURN OF THE LIVING DEAD: NECROPOLIS
軍が開発した薬品から発生したゾンビは全て殲滅され、薬品トライオキシンも廃棄されたはずだった。しかし巨大複合企業ハイブラテック社はロシアのチェルノブイリ原発の廃墟に隠されていたトライオキシンを入手し、秘密裏にゾンビの研究を始めていた。
一方、両親を事故で亡くしたばかりの高校生ジュリアンは精神的に不安定な状態が続いていた。ある日、友人のジークがバイクで転倒して救急車に乗せられた。だが病院には輸送されていないという。ジークが何の目的だかハイブラテック社のビルに運び込まれたことを知ったジュリアンは仲間と共にビルに忍びこむ。だがそれが原因でセキュリティ・システムが故障し、ゾンビたちが閉じこめられていた部屋の鍵が開いてしまったのだ。ビルの中にゾンビがあふれ出し、阿鼻叫喚の地獄図が展開する。
ハイブラテック社の目的はゾンビによる世界征服だった(笑)。そのためにゾンビ化の上サイボーグ手術を受けバイオソルジャーにされてしまったジュリアンの両親もまた襲いかかってくるのだった。
なんつーか、「バタリアン」の続編と思うとちょっと腹立たしく感じるかも。脳みそを喰うことに拘ったり「もっと警備員を寄こせ~」と電話口に向かって言ったりと細かいネタは拾っているものの、最もバタリアンの強烈な特徴であった不死性はどこにもありません。頭部はおろか胴体を何発か撃たれただけで倒れていくゾンビにはがっかり。
さらにもったいぶって終盤に登場するサイボーグ・ゾンビ。見た目が「スター・トレック」シリーズのボーグそっくりなのはご愛敬として、これがまた弱い上にまったく活躍しないのは噴飯もの。ジュリアンの両親という泣ける設定の割にジュリアンとの絡みもあっさりしすぎですし。
全体としては「バタリアン」と言うより「バイオハザード」(2001)に近い内容だったかと思います。ハイテクビルとかの設定をもう少し上手く生かすことができればなぁ。
監督はエロリー・エルカイェムというまったく知らない人だったのですが、あのトンデモモンスター映画「スパイダー パニック!」(2002)の監督さんだったのですねぇ。本作の大味にしてまとまりのない内容に納得。
でもまぁ、作られる90%以上がクズと言われるかな~り基準の低いゾンビ映画ジャンルの作品としてはそんなに悪くもない方だとは思いますよ。ゾンビ映画好きの人間なら皆山ほどのどうにもならない作品を見てきているわけで(笑)、まぁその中では本作は「バタリアン」シリーズではなくただの「ゾンビ映画」としてなら十分に見られる作品ではあったかと。
ちなみに本作と同時制作された「バタリアン5」(2005)もあるわけですが、予告を見るかぎりでは本作よりは面白そうに見えます。まぁ監督スタッフが同じなんで、そんなに期待はしない方が良さそうですけどね。
最後に「バタリアン」シリーズ全作。
第1作「バタリアン」(1985)
THE RETURN OF THE LIVING DEAD
第2作「バタリアン2」(1987)
THE RETURN OF THE LIVING DEAD PART II
第3作「バタリアン・リターンズ」(1993)
THE RETURN OF THE LIVING DEAD PART III
第4作「バタリアン4」(2005)
RETURN OF THE LIVING DEAD: NECROPOLIS
第5作「バタリアン5」(2005)
RETURN OF THE LIVING DEAD: RAVE TO THE GRAVE
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