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潜水艦モノにハズレ無し、なんてことを良く聞きますな。「眼下の敵」(1957)や「レッドオクトーバーを追え!」(1990)「U・ボート」(1981)等、確かに傑作多し。しかし実際の所ダメな潜水艦映画も多々あるわけでして、まぁ本作もそんな中の1本と子供の頃に見た時には思ったものです。
で、それから数十年ぶりに再見。昔見た時の記憶を再確認するつもりが、いやいやこれはなかなか面白いんでないの?
「原子力潜水艦浮上せず」(1978)
GRAY LADY DOWN
それはブランチャードにとって艦長としての最後の任務の日だった。何事もなく平和な航海を続けていた原子力潜水艦ネプチューン号は、突然深い霧の中で民間の貨物船と衝突してしまったのだ。沈没するネプチューン号は深い海溝の入り口に引っかかる形でなんとか水圧による圧壊をまぬがれたものの、乗員の半数以上を失う大惨事となってしまった。しかも頻発する地滑りによっていつ海溝の底に引きずり込まれるかわからない状況だ。
すぐさま派遣された救助部隊による救出活動が行われるものの、ネプチューン号に次々と危機が襲いかかる。小型潜水艇の艇長ゲイツ大佐は救出活動成功のため、決死の行動に出るのだった。
まさに'70年代ならではのパニック大作であります。'70年代的と言うのはつまり、大味で捻りのないストレートなドラマ展開だけどそれゆえに面白いというところですね。直球ド真ん中な物語を一気呵成に見せられるのは心地良いものです。特撮シーン主体のパニック作品なもので、人間ドラマが上っ面でしか描かれていないのは映画に奥行きが無さ過ぎではありますが、まぁそれはそれで潔いとも言えるかな?
ネプチューン号の乗員を救うために命をかけるゲイツ大佐は、演じるデヴィッド・キャラダインのキャラクターもあって魅力的な人物です。規律正しい海軍の中で一匹狼的な人物像というのは軍隊モノや刑事モノでは実にありふれた類型的なキャラクターなんですけど、やはりメリハリがあって面白いんですよね。ついでに当時の軍隊モノと言うことでヘタに女子供が物語に絡んでこない、まことに男臭い作品に仕上がっているのも嬉しいところ。
特撮に関しては'70年代の作品としてもいささかチャチいのが悲しいところですが・・・。
とにもかくにも、後世に残るような作品ではまったくありませんし監督の演出力にも疑問を呈したい部分はあるものの、とにかく2時間の上映中は楽しませてやろうというまことに正しいパニック映画ではありました。
それにしても俳優陣もなかなか豪華ですな。主演のネプチューン号艦長に'70年代パニック映画の顔とも言うべきチャールトン・ヘストン。上記のデヴィッド・キャラダインに加えてネッド・ビーティ、ステイシー・キーチ、ロニー・コックス等が助演。まぁヘストン以外は少々小粒かもしれませんが。
ところで見ていて、救助艦の司令室に居るどこかで見た様なさわやか顔の下士官に気が付きました。なんだかクリストファー・リーヴに良く似た人だなぁと。調べてみると「スーパーマン」(1978)でブレイクするより以前のご当人でした。本作でのチョイ役で映画デビューし、その直後にスーパーマン役に抜擢されたというまことに幸運な映画デビュー年であったわけですねぇ。その後の事故や早すぎる死を思うと悲しくもなるのですが。
放送記録:2006年12月20日PM07:30~09:15サンテレビ「水曜ザ・ムービー」
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