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映画のコトやら何やら綴りませう
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ベンベン、ベンベン・・・
の音楽でお馴染みのジョン・カーベンター監督と言えば低予算のホラー映画やSF映画の名手ですが、その作品群の中でもマイ・ベストはと言うともちろん・・・

「ザ・フォッグ」THE FOG(1979)

fog01 とある小さな港町。その町の誕生100周年の記念行事に住民たちが沸き立つ頃、やはり100年前に沈んだ船の乗組員たちの亡霊が復讐を果たすために霧と共に町へとやって来るのだった。

灯台の建つ岸壁の寒々とした風景。記念行事に沸きつつもどこか裏寂れた町。前作「ハロウィン」(1978)同様にこの画面から伝わってくる寒々感が素晴らしいのです。そして「ハロウィン」でのような残虐な殺人シーンは極力抑え、あくまでムードで怖がらせてくれる正統派の西洋怪談と言えましょう。
何故100年も前の亡霊が現れるのか、何を恨んでいるのか、それらの答えは一応は語られるものの実質的には重要なことではなく作品内ではさらりと流されます。そして映画は、ただ霧と霧の中に潜む亡霊の恐怖を紡ぎ続けます。不気味に青白い光を放ちながら岸壁を、山を「登って」いく霧。それはどこかブラッドベリの「霧笛」のようにファンタジックで、不気味な美しさに満ちています。

それにしても迫り来る霧の映像や亡霊のメイクなどは正直言って安いです。しかしその安さを逆に作品のムードとして取り込み、恐怖感を煽らせてしまうのがカーベンターが低予算の名手と呼ばれる所以でしょうか。実際「カーペンターには金を渡すな」なんてプロデューサーだか制作会社のお偉いさんだかが言ったという逸話もありますし、カーペンター自身が予算がありすぎると使い道に困ると言ったとか聞いた気がします。
低予算をアイデアでカバーする、そんな貴重な才能を持った監督でもあるのですね。
また、デビュー作「ダーク・スター」(1974)を共に制作した盟友ダン・オバノンの名を役名とした登場人物が主演のエイドリアン・バーボー(当時のカーペンターの奥さん)に何かとちょっかいを出し、亡霊にあっさりと殺されるお茶目なシーンなど、カーペンター監督が本作を楽しんで撮っているのがわかります。

「ハロウィン」で当てたカーペンター監督が気負うことなく仲間達と楽しんで作り上げた、これは小品ながら優れた恐怖の童話なのであります。

ちなみに個人的カーペンター作品ベスト3。
1.ザ・フォッグ(1979)
2.要塞警察(1976)
3.ハロウィン(1978)
次点.ダーク・スター(1974)、パラダイム(1987)

どうしても初期の作品の方が評価が高くなってしまうのですが、'80~'90年代の作品もそれぞれに愛着があります。ただ、どうも個人的にはSFが向いていないのではないかなと思ってしまうのですよね。
設定は面白いものの作品世界の広がりを描ききれなかった「ニューヨーク1997」(1981)や、人間が描けず特殊メイクの見本市にしかならなかった「遊星からの物体X」(1982)の2作に少なからず不満を感じてしまったせいだと思います。

それはそれとして上記のベスト3ですが、この内の2本までがリメイクされるという驚くべき昨今です。
「要塞警察」のリメイク、「アサルト13/要塞警察」(2005)
「ザ・フォッグ」の現在制作中と聞くリメイク、「THE FOG」
まぁどちらもオリジナルの完成度が高いだけにリメイクにさしたる期待はしていませんが、それにしてもカーペンター作品がこうも続けてリメイクされる日が来るとは・・・。ファンとしては複雑な気分ですね。

「ザ・フォッグ」鑑賞劇場記録:神戸三宮・新聞会館大劇場(廃館)

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